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「ん？」
乱の視線が驚く一期から部屋の私たちに移りそうになったところで、一期の身体が私たちと乱を遮った。
「…ありがとう乱、用が済んだらすぐに行くから先に戻っておいで」
「？はーい」
乱は一瞬首を傾げたものの、すぐに身を翻して行ってしまった。
一期の後ろ姿が大きなため息をつき、その戸を閉める。
彼はこちらに振り向くと、その視線を鋭くした。
「……何をしておいでか」
その時には既に清光は私から離れていて、その顔をふいと逸らす。
「別に何も。あんたに関係ある？」
けろりとして涼し気な顔をする清光が一期を睨むと、一期の視線が私に移った。
「……主の方は、何もなかったというような顔には見えませんが」
落ち着いている清光とは対照的に、私の肌は赤くなったまま、目元は堪えきれず零れた涙で濡れていた。
一期はそんな私を一瞥すると、再度清光に視線を戻した。
「無関係とは言えませんな。加州殿、」
「だ、大丈夫……」
何か言いかけた一期を遮って、言葉を被せる。
「大丈夫…だから、今は下がってくれますか……清光も」
なるべくいつも通りに、と思ったけれど、絞り出した声は震えていた。
「主、」
「それは出来かねます」
清光の声に、一期の強い声が重なる。
一期は毅然として私の前まで歩を進めてくると、目の前で膝をついた。
「…とても一人にして良い状態とは思えません」
何を言われるのかと構えていたものの、一期は声色を穏やかにして私に手を差し出す。
「かといって、加州殿と二人残していくわけにも参りません」
「！」
顔を上げると、心配そうな表情の一期が見える。
「私がお嫌でしたら、他の者をお呼びしますが」
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ぽん(プロフ) - 嵯峨野ルナさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！しばし離れていたジャンルですので少々浦島ですが、こんなお言葉を頂けてありがたい限りです…！ら良ければお暇なときにでも、引き続きお付き合いくださいませ (10月14日 14時) (
レス) id: 87fc64d822 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 最高な作品に出会えて嬉しいです。お体に気を付けて、更新楽しみにしております！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
嵯峨野ルナ(プロフ) - 初めまして！コメント失礼いたします。とても素敵な作品で1日に2度も繰り返し読んでしまいました。綺麗な言葉遣いでキャラクターの魅力が惹き立っていますし、夢主も私好みでキャラ達との関係も今後が非常に楽しみです！ (10月14日 10時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽん
| 作成日時：2023年10月9日 16時
