「…恋の始め方」2

☆ ページ35

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車から降り、みんなの元へ駆け寄る




高「おせーぞー！」
樹「わり。寝坊した」
慎「だろーな！昨日あんなに酔っ払ってればな！」



みんな旅行が楽しみだからなのか朝からテンションが高い



ジ「Aちゃん、なんかあった？」



大きい背を屈ませ私の顔を覗き込む



　「ううん。大丈夫だよ」
ジ「そ？マスカラちょっと滲んでるから」



ジェシーくんの暖かい手で目元を拭われる



　「ありがとうね」
ジ「滲んでてもAちゃんは可愛いけどね笑」
　「はい、どーも」




さすがに、樹と片道3時間2人きりだなんて重苦しくて圧死する




みんなの荷物を積み込む高地くんの元へ寄る



　「高地くん…」
高「どうした？」
　「車、樹のところじゃなくて高地くんの車乗せてくれる？」
高「別にいいけど、誰か1人樹の車動いて欲しいからジェシーか椿に聞いてみな」




この間、樹と話した時「ジェシー助手席は役立たない」っていってたような…



微かな記憶から椿にお願いをすると




椿「あんまりこじれないうちに仲直りしなね」



と全て見透かしたように快く交代してくれた




私は高地くんの車の助手席へ
椿は樹の車の助手席へ




フロントガラス越しに樹の隣へ乗り込む椿を見ると妬いている自分がいた




自分でお願いしたことなのにめんどくさい女





フロントガラス越しに樹は私に何か言っているが視界に入らないふりをして高地くんに車を出してもらう









ジ「よし！イントロドンしようぜ！」
高「メジャーなところ行けよー！」




2人は何かを察しているのか明るく振る舞ってくれる







　「ジャスティン！sorry！」
ジ「おーAちゃん正解！」
高「わー全然わからなかった」



2人の明るさにつられてだんだんとモヤモヤがなくなっていく




高「次のＳＡで休憩各々3人分買って帰ってこよ！」



高地くんの一言で各々好きなものを買いに車から降りる




トイレを済ませ焼きおにぎりのキッチンカーへ並ぶ










後ろから肩に手をかけられ後ろを向かされる



樹「なんで、俺の車じゃないの？」
　「別に？」
樹「朝いきなり泣くし、椿と代わって高地の助手席乗ってるしめっちゃ妬いたんだけど。
なんかあるなら、言ってくれないと俺わかんない。」





朝、玄関開いたら知らない女の人って怒る原因になるよね







　「気にしないで」



樹から逃げるように焼きおにぎりを三つ買い高地くんの車へと向かう

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