私の彼氏は気分屋すぎて困ります。【短編集】＊zwei

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「ふぁ？！ふぁにふんほぉぉ？！」


「食べながら喋るなよ汚い」


自分で突っ込んだくせに私を罵倒し、あろう事かデコピンを食らわす仁。


食べながらも何もいきなり突っ込まれてうまく喋れないだけなんですよーだ。


ちなみに「何すんの？！」と言いました。


「んぐっぐ…ごくっ。いやいや、いきなり何すんのさ？！」


「んー？やー…彼氏彼女さんてこういうことするんだよなーって思っただけで」


「だから？！だからなの？！」


あーんて無理矢理やらすものじゃないですよね？！というかこの状況で今それやります？！


というか、こいつにやられてものすごく嬉しくなかった！


私、してもらって幸せな気分に浸れるって思ってた…のに。


「何Aの分際で口答えしてんだウゼェ。ほら、も一回いくぞ」


「もう一回？！またやるの？！もう嫌だよ――んぐ？！」


今度は喋っている途中にイチゴを突っ込まれました。


当の本人はニヤニヤしながら私のことを見てる。見てる。


「どうですかぁ？美味しいですかぁ？」


美味しくない！…って言ってやりたいところだが…。


そのイチゴ、その前のバナナは不覚にも美味しかったんですよ…


だから私はあえて黙っていたのだが。


「あれ、ノーコメントなの？そっかそっかぁ…そんなに美味しかったんだね？」


「私美味しいって言ってませんけど？！」


こいつの頭は都合のいいようにできているのか？！


「黙っているってことはそういうことでしょ？でしょ？ねぇどうなの？美味しかったの？」


ニコニコと笑顔で問ってくる彼。


これは答えないといけないパターンだな…


「ッ…美味しかった…です…ッ」


そう察した私は俯いて、もじもじしながら…しかし内心ではふざけんなよと思いながら返答する。


…それがいけなかった。


「へぇ…じゃぁ、もっとやってほしいんだ。じゃぁさAちゃん、お願いしてみよっか？」

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