【REBORN！】大空に繋ぐ者Ⅲ (ページ7)

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電光の嘶きページ7

「…どう…かな？」

白い隊服に身を包んだ彼女。

頭の先から足先まで
流れるようにじっと眺める

「ウン、似合ってるよ」

「…ありがとう白蘭くん」

百合は慣れない制服に恥じらいつつも、
笑って見せた。

白蘭は自身の口角が吊り上がるのを必死に抑える。
　

　

あぁ！やっと手に入った！

夜空の適性者！

この世界も他のどの世界(パラレルワールド)を探しても『夜長百合』という個体しか灯せなかった異端の炎！

キミもボクが使い潰してあげるよ！

白蘭はまたニッコリと笑った。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

「百合チャンも目を覚ましたことだし、
そろそろ始めようかな」

「始める？」

百合はコテンと首を傾げる。

「ウン
ファミリーの幹部を集めた定例会さ」

さあさあ、と百合チャンの背中を押す。

「改めて自己紹介をしてあげよう

キミの仲間、『六弔花』にね」

　
　
　
　
　
　

　

招かれた六弔花達は百合の姿を見ると
皆が目を見開いた。

「どういうことだ！説明しろッ！！」

γは思わず席を立ち、声を荒らげる。

「白蘭様…ソレは」

幻騎士は己の目を疑った。

なぜだ

なぜコイツがここにいる

「皆知ってるでしょ？百合チャン

夜空の六弔花だよ」

ざわめきが起こる。

「まあまあ、皆落ち着いて？

会議を始めようよ」

白蘭の鋭い声が場を制する。

「……後で説明しろ、入江」

ドカッと音を立て、γは席に戻る。

夜長百合を見ても動じなかった入江は
白蘭とグル(・・)なんだろ

入江を睨みつけると
奴はこちらに目を合わせることすらしなかった。

……クソ
やはり白の連中とは合わん

…白、といえば

γは幻騎士を盗み見る。

黙り込んだ幻騎士は
混乱と怒りが入り混じった目をしていた。

白蘭を再度睨みつける。

…やはりおかしい

白蘭(コイツ)は何かをしている。

姫だけじゃない

確実にあの夜空にも何かをした(・・・・・)

　

………まだだ

情報も根拠も力も

何もかもが足りない

白蘭を撃ち落とす(白日の元に晒す)ための決定打が足りない

　
自身の敵であるボンゴレファミリーを不意に思い出す。

奴らならば何か

…否、

奴らはすでに失った

ボンゴレリングを破壊し、夜空を差し出した

…沢田は何を考えてやがる

…まさか
自棄になってその命すら投げ出すんじゃねぇだろうな

γは奥歯を噛み締めた。

　
　

姫は俺が救ってみせる

頼れるのは己だけだ