危機回避 ページ29
屋上から逃げ出し、階段を全段飛ばしで降りる。
階段の一番上の段から跳んで下の階に降りているため、着地の度に足裏から全身に振動が伝わる。
全身が痛いが、早くゴールしなければ雲雀さんに追いつかれてしまう。
いきなり学ランを奪って来たのだから何をされるか分からない。
私、これから先大丈夫かな…
ダンッ
やっと一階に着き、校庭に急ぐ。
早く早く早く！！もう少しだ！！
遂に、校庭に出た。
「あ！最初に借り物をして現れたのは、
１-Ａの夜長さんです！
もの凄い勢いで走っています！」
「あれは学ランですね
おそらく、応援団から借りてきたんでしょう……え"」
ただの学ランではない。
放送委員の目に入ったのは『風紀』の二文字。
応援していた生徒達も気がついたようで
その場が一気に凍りついた。
「マジで…？」
あまりの衝撃で放送委員も本音をこぼす。
あとちょっとあとちょっと！
もうゴールは目の前だよ！！
辿り着いたゴールテープに思い切り飛び込む。
「やったぁぁぁぁぁぁ！！！」
放送委員は、戸惑いながらもお題と借りてきた物の確認を始めた。
「えっと…お題を教えてください」
「ゼェ…ハァ…はい！
『風紀委員長の学ラン』です！」
その場にいた全員が最も望んでいなかった答えをあっさりと答えた。
「お、おい…あれ」
校舎から現れた雲雀を見て、生徒は道を開ける。
コツン…コツン…
先程までの騒ぎは一瞬で沈黙に変わり、
雲雀の足音だけが響き渡る。
雲雀はそのまままっすぐ歩き、
ゆりの前に立った。
「……ぁ」
屋上から全力で走ってきた為、もう走れない。
それに情けない話、
こ…腰が抜けた…
「…」
雲雀さんの冷たい瞳がこちらを見下ろしている。
どうしよう…どうしよう…
頭の中が真っ白になる。
バサッ
「じゃあね」
雲雀はゆりから学ランを取ると、あっさりと立ち去った。
「……はぁぁ…」
雲雀が立ち去り、生徒たちは息を吐き出した。
雲雀を前にしては呼吸をする事さえ躊躇われる。
ゆりも例外では無かった。
「ゆり！大丈夫！？」
雲雀さんが去った後、ツナ君たちが心配して駆け寄って来た。
「…………なんとか」
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葉っぱ(プロフ) - ルナさん、コメありがとうございます！ニヤニヤしていただけて嬉しいです！！今後もよろしくお願いします。 (2017年8月6日 19時) (
レス) id: b170ec38f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - すっごく面白い作品ですね！山本との絡みを見てニヤニヤしてしまいます←これからも更新頑張ってください！ (2017年8月6日 18時) (レス) id: 9b1390adf3 (このIDを非表示/違反報告)
葉っぱ(プロフ) - 日向雨さん、コメありがとうございます！やっと原作入りしました。今後もよろしくお願いします！ (2017年6月18日 10時) (レス) id: 68b5097854 (このIDを非表示/違反報告)
日向雨 - まだ序盤ですが、面白いです。続き、頑張ってください！ (2017年6月18日 5時) (レス) id: 117e6ef6eb (このIDを非表示/違反報告)
葉っぱ(プロフ) - まゆさん、コメありがとうございます！励みになります。今後もよろしくお願いします。 (2017年6月10日 17時) (レス) id: 68b5097854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉っぱ | 作成日時：2017年5月28日 14時
