82話 ページ37
太宰side
中原「誰からだ」
携帯の画面を確認すると、
太宰「送り主不明、件名不明……
津河からだね」
メールを開くと、其処にはこう書いてあった。
嗚呼、云い忘れていましたが、貴方に射った針には薬品が塗ってあります。
どんな薬品か気になりますか?気になりますよねぇ……
それでは、特別に教えて差し上げます。
其の薬は、異能を蝕む薬です。
蝕むと云っても、体内に入って直ぐに効果を発揮する訳ではありません。
其の薬の効果の発動条件は、薬が体内に入ってから、異能を一度使う事。
そうする事で、除去する対象である異能を薬品中の微生物に認識させ、其の微生物に異能を蝕ませる事ができるのです。
そうなり始めたら約六時間程で、完全に貴方の異能は除去されます。
でも御安心下さい。
一応私が解毒剤も持っているので、完全に蝕まれた後でも其の解毒剤を使えば、貴方の異能は元通りです。
まあ、其の解毒剤と云うのは私の異能なのですがね。
私の異能は"凡百ものを解毒する"異能ですから。
あ、因みにですが、異能を蝕み始めてから二、三時間程で副作用が出てきます。
其れは発熱だったり、呼吸困難だったり、関節が痛くなったり……まあ、彼れですよ、インフルエンザの様な症状ですね。
嗚呼、こんなに長々と失礼しました。
此れで貴方の体内に如何な物が入っているか、解りましたよね?
恐らく、頭の切れる貴方なら理解して頂けたと思いますので、此れにて失礼致します。
中原「長ったらしい文章だなァ」
全て読み終わると、中也が欠伸をし乍云った。
太宰「そうだね。とても説明臭い。
それに普通なら、敵に射った薬の内容を教える筈が無いし、自分の異能を教えることも無い。
何とも、意味あり気な文章だね」
中原「だな。必ず何か裏がある」
太宰「嗚呼。恐らく、何れ私に何らかの要求をしてくるだろうね。
貴方の異能を元通りにして欲しければ……とか云ってね」
中原「……ってことは」
中也は声を低くして云った。
中原「若し異能を使っちまったら、彼奴に屈するしかなくなるって訳か」
其の言葉に、私は不敵に笑った。
太宰「否、もう一つ、マフィアならではのやり方があるじゃないか」
「拷問さ」
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短編集作ってみました!
こちらもよろしくお願いします!
【文スト】双つの黒に染まって……【短編集】
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咲姫(プロフ) - 紅夏さん» わああああ!楽しんでもらえてめちゃくちゃ嬉しいです(><)ありがとうございます!!これからも頑張ります!! (2018年5月5日 9時) (レス) id: 53214a536b (このIDを非表示/違反報告)
紅夏 - 太宰さんんんんん!面白かったです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月4日 21時) (レス) id: 1b04687fdb (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - ジュリさん» ふぁあああありがとうございます!期待に応えられるよう、更新めっっっっっっっっっっっっっっちゃ頑張ります! (2017年11月25日 11時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - グバッ・・・ウヒョーーーー!!最高でしたよ!(≧∀≦)/更新めっっっっっっっっっっっっっちゃ楽しみにしてます!双黒かっこいい! (2017年11月25日 10時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - 三毛猫さん» 語彙力……ですか……!?自分では語彙力ないと思っているので、そう言ってもらえるとすっごく嬉しいです!ありがとうございます! (2017年11月13日 6時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲姫 | 作成日時:2017年4月10日 22時