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74話 ページ29

私と太宰さんは、両手いっぱいに駄菓子を抱えて、精算所(レジカウンター)の前迄来た。
然し、其処には誰も居なかった。
そう云えば、此所に来た時から、私と太宰さん以外誰も居なかった気が……

太宰「居ないねぇ……」

『ですねぇ……

……あ、そう云えば、確か奥に此の御店と繋がった居住空間(スペース)が在った様な……
外から見えただけなので、本当に其処が居住空間か分からないですけど、若しかしたら、其処に居るのかも知れないですね。』

すると太宰さんは、手に持っていた駄菓子を置いて、居住空間へと続くらしい扉を少し開けた。

太宰「おばちゃーん?
御会計をしたいのだけれど?」

……返事は無い。

太宰「おばちゃーん!」

すると外から軽快な足音と共に、此の御店のおばちゃんらしき人が入ってきた。

「はいよ〜。
御免ね?草むしりしてたもんでさぁ。」

すると太宰さんは、おばちゃんの居る精算所に来た。

太宰「そうだったの……
此方こそ、急に呼んじゃって御免ね?
でも、余り御店開けてると、悪い人が入って来ちゃうかも知れないから気を付けてね?」

そう優しく話した。

「そうだねぇ……有難うねぇ。
それにしても治君、久しぶりだねぇ?
見ない内に良い男になっちゃって……彼女まで出来たのかい?」

太宰「嗚呼、可愛いでしょう?」

『……っ!』

か、可愛い……か……
恥ずかしくて、顔が赤くなる。
けれども太宰さんは、そんな私には気付かない様に話し続けた

太宰「でも、見ない内にって……、
對数ヶ月前に逢ったばかりじゃあないか?」

するとおばちゃんは優しく微笑んだ。

「そうだったねぇ……
でも、唯(たった)数ヶ月で、随分と大人になった様に見えるよ……
彼女さんの御陰かねぇ?」

そう云い乍、おばちゃんは私の方を見た。
私は未だ顔を赤らめ乍も、おばちゃんに軽く会釈をして微笑んだ。
おばちゃんも優しく微笑み返してくれた。

「却説、待たせちゃったし、さっさと御会計しないとね!」

そう云うと、おばちゃんは大量の駄菓子の御会計を始めた。


「来てくれて有難うね。
又彼女さん連れておいで。」

御会計が終わると、おばちゃんはそう云って見送ってくれた。

外は寒さを増していた。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 咲姫   
作品ジャンル:アニメ
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咲姫(プロフ) - 紅夏さん» わああああ!楽しんでもらえてめちゃくちゃ嬉しいです(><)ありがとうございます!!これからも頑張ります!! (2018年5月5日 9時) (レス) id: 53214a536b (このIDを非表示/違反報告)
紅夏 - 太宰さんんんんん!面白かったです!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年5月4日 21時) (レス) id: 1b04687fdb (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - ジュリさん» ふぁあああありがとうございます!期待に応えられるよう、更新めっっっっっっっっっっっっっっちゃ頑張ります! (2017年11月25日 11時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)
ジュリ - グバッ・・・ウヒョーーーー!!最高でしたよ!(≧∀≦)/更新めっっっっっっっっっっっっっちゃ楽しみにしてます!双黒かっこいい! (2017年11月25日 10時) (レス) id: 84c51744c8 (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - 三毛猫さん» 語彙力……ですか……!?自分では語彙力ないと思っているので、そう言ってもらえるとすっごく嬉しいです!ありがとうございます! (2017年11月13日 6時) (レス) id: 88671b77e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲姫 | 作成日時:2017年4月10日 22時

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