照らす光 (ページ10)

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8話ページ10

その後、時間が流れ昼休み・・・

｢豪炎寺君｣

｢・・・成瀬か｣

昼休みになり、先程聞けなかった違和感について聞こうと思いAは豪炎寺の元へ行っていた

｢何か用か？｣

｢はい、あの、聞きたい事が｢豪炎寺、成瀬！｣うっ・・｣

尋ねようとした瞬間、また先程のように再び遮られた

｢またか～｣と心の中で泣きながら振り向くと、そこには秋とニッカリと笑っている円堂がいた。豪炎寺も顔を円堂の方に向ける

｢昨日、ちゃんと自己紹介してなかったからさ。俺、円堂守サッカー部のキャプテンやってるだ。ポジションはキーパー｣

"サッカー部"という言葉にAはピクリと反応した

｢お前達、入らないか？豪炎寺が前にいた木戸川清修って、サッカーの名門だもんな。どうりであのキック、凄いはずだぜ！｣

円堂は豪炎寺の前にいき、興奮仕切った様子で言うと、今度はAに勢いよく顔を近づける

｢成瀬も豪炎寺と同じくらい、めちゃくちゃ強いキックでコントロールも抜群だったよな！どんな練習したらあんな風になるだよ！｣

Aは円堂の勢いに｢おうおう｣思い、苦笑いしながら言葉を選んでいると・・・

｢____サッカーはもう辞めたんだ・・｣

(えっ・・・)

その印象的な言葉が耳に入り、豪炎寺を見る

豪炎寺は円堂から顔を背けるように窓を見ていた

円堂もその言葉に反応して、豪炎寺に聞く

｢辞めたって・・どうして？｣

｢・・・俺に構うな｣

冷たい声音で眉を下げながら言う豪炎寺の目を見て、Aは｢あぁ｣と理解する

(私が感じている違和感・・・多分、聞いたらダメだな)

何故だかAにも分からないが違和感の正体はおそらく、豪炎寺にとって辛いものであるという事が直感的に理解できた

｢円堂！｣

重たい空気が流れる中、焦げ茶色の短い髪型の少年が焦った様子で円堂に呼びかけた

｢冬海先生がお前を読んでいる。校長室に来いってさ｣

｢校長室？｣

｢大事な話があるらしい・・俺、嫌な予感がするんだ。例えば、廃部の話とかさ・・・｣

｢廃部！？｣

廃部という言葉に大きく反応する円堂

窓を見ていた豪炎寺円堂達を見て、Aも驚いて目を丸くした