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「好きって...俺の事を...?」
驚いて慌て始めた北斗。その姿は先程の美しさと変わって可愛らしかったなんて脳は別のことを考え始めた。
「うん、北斗のことが本当に好き。」
もう一度伝えると更に涙を零した北斗。
「俺も...俺も樹のことが...好き、ずっと好き...苦しかった...」
泣きながら北斗はそう言った。俺も自然と涙が頬を伝っていた。
「じゅり...?」
「北斗、ずっと苦しい思いさせてごめん...」
俺も苦しかったけど、北斗も苦しかったんだ。そう思うと謝らずには、いられなかった。
「ううん、俺こそごめんね...樹泣かないで、」
「北斗こそめっちゃ泣いてんじゃん」
そう言って泣きながら笑いあった。
そして2人近づいてキスをした。ずっとできなかったキス。
北斗の唇は涙に濡れていてしょっぱかった。
けれども温かかったし、人生で1番最高のキスだったと思った。そして2人愛し合った。
たっぷり愛し合った後、横になったまま俺はふと疑問に思った事を口にした。
「そういえば北斗煙草なんて吸ってたっけ？」
「ああ、それは...」
何故か顔が赤くなっている北斗。そして俺に背を向けた。
「なになに？」
からかった口調で問いかけると、
「...樹を感じたかったから...」
と小さな声で背中を向けたまま言った。
...可愛すぎる。思わず背中に抱きついた。
「うわぁ、なに...?」
「北斗可愛すぎ、そういえば俺も北斗を感じたかったから七味ご飯めっちゃ食べてた。」
「え？樹も...?」
「うん、傍からみれば馬鹿馬鹿しいかもだけど...」
俺がそう言うと北斗は顔だけこちらに向けて
「樹の方が可愛いよ」
と満面の笑みで言うからたまらなくなった。
「本当に可愛すぎる、もう寝かせない。」
「え...!?」
「北斗が悪いんだからね、」
「え、俺が悪いの...!?」
それから日が昇るまで愛し合った。
「愛してる」って何度も言い合った。
意識を失って眠ってしまった北斗の頭を撫でながら今日までの日を振り返った。
苦くて、辛くて、しょっぱかったあの日々が嘘のように甘い夜だったな。
それから俺は七味ご飯を食べる事は無くなったし、
北斗は煙草をやめた。
新たな甘い日々が始まりを告げたのだった。
＊＊＊
かなり長くなりました(汗)
『苦い』『辛い』→『しょっぱさ、そして甘さ』
更に1話目の『甘い』も実はシリーズでした...!!
『甘い』は今回のお話の数ヶ月後のお話です...!
この感情は？(Green×Pink)→←しょっぱさ、そして甘さ(Blue×Black)
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ゆきんこっぺ(プロフ) - トマト！さん» 夜分遅くにすみません。リクエストして頂いた作品なのですが、出来上がったもののR18フラグが立ってしまい新しく『滲んで、溶ける』という方で作らせて頂きました(>_<)そちらを見て頂けると嬉しいです...! (2021年8月13日 0時) (
レス) id: 109fbc533d (このIDを非表示/違反報告)
トマト！ - こんにちは！！もし良ければ、どのcpでもいいので結構濃い裏を書いて欲しいです、、！ (2021年8月8日 2時) (レス) id: 810e0e885e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこっぺ | 作成日時：2021年7月21日 18時
