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不思議そうにした彼だったが、分かったわ、と言ってくれた
家に上がって、いつもと同じ机に座って対面する形で座る
大先生はみんなに先に帰ってて、という連絡を入れてから私と向き合った
「...先輩、もしかしてなんやけど...幼馴染は...」
勘づいた大先生は少し暗い表情で言った
流石にあの反応じゃあ、気付いちゃうよね....
「そう、私の幼馴染は紛れもない彼、
生徒会長の、グルッペンよ」
私が言うと、大先生は驚愕したような表情に
気付いていたのにそんな驚く？
と思ったのだが、大先生は俯いて言った
「...先輩は幼馴染は記憶が無い言うたよな？
やけど、正直言って、疑心暗鬼やったからホンマにそうなんやと思わんかった
それに、何より、よく知ってるグルちゃんやなんて...」
そう、彼らにとって問題にもならない程近くにいる存在
だからそこ、気付かない事もあるのだろうけど
私は、彼を見たとき息が止まりそうだった
大先生がいて、少し嬉しい気持ちと
彼がいる苦しさが、混ざり合って、頭の中が真っ白になった
でも、幸い同じクラスじゃないかったしそんなに関わりはなかった
だけど、それなのに、私は廊下ですれ違うと少し背中を追ってしまって
関わってはいけないと分かっていたのに
大先生には、ある写真を見せた
あの日、ロボロが初めて家に来た日に私が見ていた写真
「...待って、これ何持っとんの？」
少し笑い気味で言ってくる
なんだっけ、とよく見るとこれは...
「数学の本...かな？」
「これ、年から言って小6の時やないん？
なんで数学の持っとんねん」
悲しさを吹き飛ばすそうな会話に気持ちが少し、楽だった
中学の頃からそうだった、大先生と居ると悲しさがなかったから
「...先輩、聞いてもええ？」
「...んー？何ー？」
「なんで、記憶が無いのか、詳しく聞いてもええ？」
そう言った大先生の顔を見ると、辛そうな表情だった
彼もグルッペンをよく知っているから、聞いておきたいのだろう
そう思った私は全てを話した
話は長くなってしまって、話し終えると21時を回っていた
こんな時間まで引き留めてしまって、大先生には悪い事をしてしまった
そう思ったのだけれど、大先生は笑って大丈夫、と言った
玄関まで見送った時、言い忘れていたことを思い出した
「大先生、この事は他言無用でお願いするよ」
「分かったわ」
少し心配になったが、信頼する事にした
きっと、もう、グルッペンとは関わらないのだろう
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白玉色の赤えのぐ - 34、『じゃあ』じゃなくて『じゅあ』になってます。あと2こ目。更新頑張って下さい (2020年10月8日 7時) (
レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
猫( ≧∀≦) - 初コメ失礼します。内容、面白かったです！更新頑張ってください！(о´∀`о) (2020年9月30日 15時) (レス) id: f22a91ac1d (このIDを非表示/違反報告)
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