◆6. ページ6
「何度も謝らなくて大丈夫ですよ
ひとらんらん先輩ですね、理解しました」
そう言って彼女は何度も俺の名前を復唱する
「そう言えば大ちゃんは生徒会あるんじゃないの?」
ふと思い出した事を言うと大ちゃんの顔は真っ青になって
「や、やばい
とんちに殺されるっ...」
と言って走って行ってしまった
大ちゃんが生徒会に行って、俺も彼女も動けずにいて沈黙が流れた
そして気になった事を口に出してみた
「...Aちゃんはさ、大ちゃんが幼馴染だけど恋愛対象として見た事はなかったの?」
幼馴染なら一度でもなるのではないか、そう思った
「...ない、ですかね
そもそも恋愛について小さい頃から鬱に言われてた事がありました」
そう言って遠くを見つめてまた口を開いた
「『恋なんてめんどくさいだけやで?Aは俺の隣にいるだけで楽しいやろ?』って確かにそうかもしれないと今日改めて思いましたね
別にメールでのやりとりはしてましたが今日は久々に声で話したんです
その時いつもよりの楽しかったんですもん」
そう言って笑うAちゃん
鬱は女遊び激しいけど、誰も本気になった事はないって言ってた
誰もそんな大ちゃんに本名がいるなんて思わないだろうけど、もしかしたらその本命はAちゃんだったりするのかな?
だって、鬱がAちゃんに言ってたって言葉
まるで、他の男にAちゃんの心が向かない様にしているようだった
それに気づいていないのかな
まぁ、気付いていなくともAちゃんは大ちゃんだ一番安心できる人なのかもしれないけど、それが恋愛感情なのかは分からないけどさ
それに俺が口出す事でもないし
見守ってるだけで大丈夫だよね
手助けはするかもしれないけど...
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