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「....鬱、そろそろ自分の気持ちも伝えてみたらどうなの」
少し睨むように、鬱に言う
Aに言ったように
あるショッピングモールの飲み物屋の店内
鬱と向き合う様に座っている
「それは無理やな...
Aは幼馴染、それだけなんや
そこに恋愛感情なんて入れたら、Aはどう思う?
俺はAとの関係を壊したない」
どうして、こんなにも似ているのだろうか
Aと殆ど同じようなセリフが鬱から返って来る
関係を壊したくないとか、確かに相手の事を考えればそうなるかもしれないけど...
2人とも、もう少し自分の思いも大事にしてほしいわ...
「鬱はそうやって壊したくないから思いを伝えないんでしょ?
ならさ、それは”隠し事”でしょ?
なら、Aが隠し事があるって知ったらどう思うのかなぁ?」
鬱が此間
『Aに隠し事なんて出来へんわ』
と言っていた
その時、まぁ、Aは居なかったけど
私の言葉に黙る鬱
「...あと1週間後、文化祭があるでしょ
後夜祭、あんた本部だけど本部が終わった後の花火が上がる時間に、Aに伝えてみたら?」
私が言っても鬱は黙ったままだった
ふと、視線が刺さる様な感覚になり、外を見ると
グルッペン先輩、オスマン先輩、ひとらん先輩、トントン先輩
そして、A
Aは此方を見て凄く悲しそうな顔をしていた
それに気付いた鬱
「...出ようや、こうやって誤解されるんが一番嫌やわ」
鬱も少し、悲しそうな顔をしていた
店を出ると、鬱の表情は明るく直ぐにAの元に走って行った
私は元々約束していた4人の元へ
鬱はそのままAと一緒にどこかへ行ってしまったみたいだった
「...何やってたんだお前」
邪魔だけはしてやるなよ
とでも言いたげな顔のグルッペン先輩
「何もしてないと言ったら嘘になるけど、逆にアドバイスしただけだし」
そういうと、ふーん、としか返ってこなかった
「...俺だけ何がなんだかよく分からんわ」
そう呟いたのはトントン先輩
そっかぁ...
話してなかった気がする...
ま、取り敢えず事情を話しておく
トントン先輩も一応微妙には分かっていたみたいなので、かなり早く分かってくれた
「あ、そう言えばAと鬱とシッマのクラスはメイド喫茶やるらしい
それと、なんかクラスの推薦でAがメイドをやるらしい」
取り敢えず鬱から聞いた話を言っておく
行ってみたいと誰かが言っていたとかそんなの知らない...
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