キュウリンカ～あなたに会える幸せ～ (ページ13)

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love 12 ページ13

雄登side

龍我に頼まれてショッピングモールで服を見てると

見慣れた人を見かけた。

「健人くん！」

中島健人先輩。

同じ学部で、履修登録の時にもお世話になってて、

学科の中でも有名な先輩。

気さくで優しくて、人見知りな俺も打ち解けられた先輩だ。
先輩っていわれるのが嫌だからって言われたから、健人くんって呼ばせてもらってる。

ふと健人くんの隣を見ると、女の子がいて

あ、これデートの邪魔をしちゃったかな…

健人「あ、いや違うよ！(笑)妹！(笑)」

妹さんか(笑)

顔を下げててよく見えないけど…

健人「ほらA…」

え？？A？

いやまさかね…

「A…ちゃん？？」

俺は無意識に彼女の名前を呼んでた。

ゆ、うと…くん

彼女が顔を上げて、小さな声で俺の名前を呼んだとき、

ああ、やっと会えたんだ。

そう思った。

初めて彼女と目が合った。

曇りのない綺麗なその目に吸い込まれそうなくらい、

ほんの一瞬のはずなのに、

すごく長く感じた。

ひとめぼれなんてないと思ってたのに。

でも自分の心臓はうるさくて…

その一瞬のうちに気づいたんだ。

ああ、俺この子のことが…

好きなんだって。