アメリカンビューティー ページ20
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拓也のご両親に挨拶した後日、双方の社長にお互い話に行った。
うちの社長は何となく察してたみたいだ。「アッシュから突然黒髪にしてたらそりゃあ気づくわ」……と言われてしまった始末だ。
拓也んとこは「やっともらい手がついたか………」と、
しみじみ言われたらしい。
そのまた後日、Twitterでみんなにご報告した。中にはやっぱり批判的な声があった。
『誰々と付き合ってほしかった』
『卯月千里好きだったのに結婚とか残念』
『えぐをとらないで!!!』
胸は苦しかったけど、それ以上に暖かいコメントもたくさん貰った。
「『千里さんおめでとう!どうかいつまでもお幸せに!』ありがとう……」
江「また拝んでるし」
「嬉しいもんでしょうが!拓也は嬉しくないの?」
江「……コレ見てみ、『何年か前に雑誌で一緒に写ってたときからお似合いすぎると思ってた!』『やっとくっついたか、幸せになれよばかやろー』……これ最高にうれしい」
「『ばかやろー』言われてますけど」
江「………幸せものだよな」
「………ほんとにねぇ」
たまに怖くなる時がある。
拓也と付き合ってよかったんだろうかと。私が結婚してもいいんだろうかと。思いをぶつけてしまって正解だったんだろうかと。
でも、私の選択は間違っていなかったんだと言ってもらえた気がした。
進み出すことでより新しい感情を感じた。大きな幸せを知ることが出来た。
心無い言葉でどうしようもなくうずくまりたくなる時もあるけれど、その度に抱きしめて温もりをくれる人がいるから、私は今日も笑っていられる。
ブラッディメアリー→←ハイ・ライフ《Takuya side》
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年5月7日 20時