玖拾漆《urata side》 ページ49
人と蒸群れることを嫌う後輩サクラと、かまい続けるリンヤ先輩。喧嘩するほどなんとやらと言うがこれはほんとに仲が悪い。静かで、大人しいわけでもなく、笑わない。Aとは真逆の性格だ。
『あ、送るよサクちゃーん』
『いいです』
『ダメダメ。ここ最近通り魔事件が多発してるんだから』
『通り魔？』
『あれ、サクちゃんってニュースとか見ないタイプ？この辺り一体で連続して通り魔事件があってるんだよ。殺された人の周りに桜の花びらが形取られて、口と傷口にもそれが詰め込まれていることから、別名〖桜死体〗って呼ばれてる』
『桜を詰められた、ですか……』
『だーかーらー、女の子がひとりで帰るなんて危ないよ〜。ただでさえサクちゃんはひとり暮らしなんだからさー』
『まだ日も出てますしひとりで帰れます。……ついてこないでください』
『やだなぁー、行き先が同じだけだよ。サクちゃんってば自意識過剰〜！』
着いてくるリンヤ先輩を無視して家に帰るサクラ。マリーゴールド色の夕日が影をつくり烏が騒ぎ出した時間帯、突然とおりゃんせの音楽が鳴った。
『わあっ、びっくりしたぁ。……なんか不気味……お化けでも出てきそうだね…。やっぱり危ないよ。サクちゃん、一緒に帰ろう？』
『そうですね。この時間に一人でいるのは危ないですね』
『そうそう。いつ通り魔が来るのかわかないし…』
『……いえ、その心配はいりませんよ』
『え、でも桜死体はこの辺りで次々に発見されてるんだよ？いつ現れるか……。ほら、あのコンクリート塀のところから現れたりして！』
『いませんって。考えすぎですよ』
『そうかなぁ』
『えぇ、だってあなたの後ろにいますから』
サクラは短剣を取り出すとユウヤ先輩の背中を指した。リンヤ先輩は目を見開き、言葉にならない声で何か呟くと倒れた。彼の血が道路に広がり、口からも背中からも滴り落ちる。
『だから "中途半端な覚悟で関わってこないで" と言ったのに』
サクラは先輩を冷えきった瞳で一瞥し、短剣を房に直すと歩き出した。血溜まりに沈む先輩の上から淡く美しい桜の花びらが舞い、やがて埋もれていった。
自宅らしきアパートに『ただいま』と声をかけ入るサクラ。中から出てきたのは、右の髪を耳にかけ重ための前髪が左目にかかった男の子がいた。空色のエプロンを付け、フライ返しを降っている。
夏『あっ、おかえりなさ〜い』
……この声は、花江夏樹さんか。
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ななき。(プロフ) - るるるさん» そういう事でしたか！いえいえ、ご指摘助かるんでうれしかったですよ。他の作品もよろしくお願いします！ (2021年6月5日 13時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - ると同一人物なんですけど、、、なんかこちらの端末のバグだったみたいで他の端末でみてみたら普通になってましたほんとに申し訳ない。。。 (2021年6月4日 23時) (レス) id: c7e16937c6 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - るさん» うぉっつ…ご指摘ありがとうございます…。どの話か教えて下さると大変助かりやす…。 (2021年6月4日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
る - 主ちゃんの名前Ａになってますよ(ﾎﾞｿｯ) (2021年6月4日 17時) (レス) id: 69a285c503 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ありがとうございます！応援を糧に精一杯最後まで頑張らせていただきますね！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2021年3月5日 13時
