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クリスマスを過ぎれば《Takuya side》 ページ28

入「江口?どしたの?」

江「え…?……あー、いやなんも」

入「ふーーーーーん」

江「長い長い長い」

入「もしかしてー、嫉妬ぉ〜?」

増「え、誰に?何に嫉妬なの?」

江「違う違う。そんなんじゃねえから」

入「どっちでもいいけど自分の気持ちにくらいは嘘つかない方がいいよ。これ体験談」

増「なんかよくわかんないけど、人でも自分でも傷つけるかもしれない嘘は、やめといた方がいいと思うぜ?これも体験談〜」

江「…わかってるよ、それくらい……」




いいや、分かってないよ。だって見ただろ?

あの子の顔。傷ついてた顔してた。苦しそうな顔してた。


言っちゃダメな言葉だったのに。お前は友達だったのに。あの子の第一号の友達だったかもしれないのに。




江「うるっせぇ……」

増「え、ごごごめん!偉そうだった?偉そうだったよね??!ごめんね!!?」

江「あっ、いや、お前のことじゃなくて……」

入「もー、さっさとケーキ食べてプレゼント交換しようよー。この後クリスマスの映画も見るんでしょー?」

増「そ、そうだな!…って何気に楽しんでるなぁ入野もー」

入「まあ、みんなと過ごす最後のクリスマスかもしれないからね」

増「は?何言ってんの。来年があるだろ?」

江「あほか。進学するなら受験があるし、就職するならバイトしたり免許とったり忙しい。どっちにしろこうやってみんなで集まって………なんて少なくなる」

増「……あー、そっかぁーついこの間入学したと思ってたのに、もう今年も終わるなぁ〜」

江「おれたちも3年か……」




進路、どうすっかなぁー……。




入「………」

増「入野?どした、そんな小難しい顔して」

入「………いや、なんでもない。それよりケーキ切るよ。包丁は?」

江「え、包丁?魚さばくやつでもいい?」

増「江口料理しねぇのになんでそれは持ってんのw」

入「もういいよそれで。ほら、切り分けるよ」




男3人だけのクリスマスパーティー。虚しい気もしたけれど、なんだかんだ楽しい。


後で謝ろう。それで三学期になったらきっとまた普通に話せるようになって、放課後意味もなくファミレスでだべったり、休日はざっくりな予定を決めて遊びに行こう。


───行けるだろうと、この時のおれは思ってた。
なにも疑うことなくそう思っていたんだ。





───

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ななき。(プロフ) - ゆゆさん» すみませんみおとしてましたぁ!!コメントありがとうございます!亀更新になるとは思いますが、気長に待ってくれると嬉しいです!よろしくお願いします! (2020年11月15日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 昨日知り、全部読まさせて頂きました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年5月25日 14時) (レス) id: 2487ef8f40 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 春さん» ありがとうございます!長くなるとは思いますがよろしくお願いします!がんばりますね! (2019年12月30日 17時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます!! (2019年12月27日 15時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年12月27日 9時

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