三月のクローバーコレクト 3【声優】【学園モノ】

サンタクロースが踊る帰り道 ページ20

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12月。期末試験が終わり、二学期も残すところ一ヶ月を切った。町はすっかりクリスマスムードだ。




増「この間までハロウィンだったのになー」

入「そうだねー」

江「日本イベント多すぎ。正月が終わったらバレンタインつってまた騒がしくなるぞ」

増「バレンタインなー。お前は大丈夫だろ。去年のを見る限り」

入「去年って？」

増「靴箱の中のチョコレート、ロッカーの中のチョコレート、中にはいりきらなかった机の上のチョコレート…！！！最終的に大きな紙袋まで貰ってたよな……」

江「見てんじゃねえよ。しかも自分で言っといてへこむなや……」

入「まー、江口ってモテるもんねー、顔だけはいいから」

増「それなー。掃除は出来ないし、毎日同じもん食べてるし、勉強はあんまり得意じゃないのに、モテるんだよなー」

江「チョコレートなんてすぐに飽きるって。どうせなら冷凍食品とかにしてほしい」

増「なんだその色気ゼロのプレゼント……なんかやだよ」

入「花月ちゃんは？おれたちにくれるの？」

「………」

増「花月？」

「………へ？なに？」

増「いやだから、オレたちにチョコレートはあるのかなって」

「チョコレート？あー、ごめんグミしかない」

増「いやそうじゃなくて……。なんかあった？なんかずっとぼうっとしてるけど…」

「え、そうかな？ちょっと考えごと」

江「またそれかよ。泣き出す前に言えよ？」

「おう、さんきゅー」




まずい。気がついたら考えてしまう。早く忘れていつも通りでいなきゃいけないのに、どうしてこんなに……。

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