背の高い本棚 ページ15
▪▪▪
「ほんとによかったの?上がらせてもらって。もうすぐマイさん帰ってくるんじゃないのか?」
斉「いいんですよ。母さんも会いたがってましたし。それより飲み物持ってきますから、僕の部屋行っててください」
「わ、わかった」
なんかいつもより壮馬の表情が硬い。普段から作り物みたいに綺麗な顔してるけど、さっきから様子がおかしいように見える。……なんというかちょっと怖い。
(久しぶりに入ったな、壮馬の家)
相変わらずシンプルで、整理整頓された綺麗な家。
壮馬の部屋は白と黒、そして所々に緑の小物、ベッドやカーテンも深緑色だ。モダンな家具はきっとマイさんの趣味。
本棚には所狭しと小説が並べられておりジャンルは様々で、洋書や少女漫画、料理本に音楽雑誌なんかもある。
斉「気になるのでもあります?」
「あ、うん、面白そうだなって。人の本棚って結構見てて飽きないよね」
斉「……それもお友達の話ですか?」
「え?あ、まあそれもあるけど、その人の隠された本質や意外な趣味が見えてきたりするじゃん。実際に壮馬が少女漫画読むなんて驚いたし」
斉「読みますよ。こういうのに憧れたりします」
「〖ビターオレンジ〗〖ルークの空〗〖オールドスポート〗〖8日目の君に一輪の花束を〗……これぜんぶ学園モノ?」
斉「はい。そしてぜんぶ後輩が先輩に恋をする話です」
「へぇ、面白そうだね。見てこうかなー」
ベッドに腰をかけ少女漫画を開く。壮馬のベッドを背にするように床に座った。
斉「…先輩は、ほんとに今付き合ってる人いないんですか」
「え、拓也のこと?だからそんなんじゃないって。大切な友達だし、うん」
斉「じゃあ、木村さんはどうなんですか?」
「良平先輩?……なんであの人の名前が出てくんの」
斉「合宿の時…よく一緒にいたし、花火大会で二人を見たって人が保健室に……それで、気になって」
「良平先輩もそんなんじゃないよ。そもそも向こうが嫌ってるんじゃないかな」
小さい頃から一緒の親友と遊べなくなったのは、私が原因だった。私のせいで喧嘩までさせちゃって……、きっと嫌われている。
斉「先輩……あの人となんかあるんですか」
60人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななき。(プロフ) - ゆゆさん» すみませんみおとしてましたぁ!!コメントありがとうございます!亀更新になるとは思いますが、気長に待ってくれると嬉しいです!よろしくお願いします! (2020年11月15日 18時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 昨日知り、全部読まさせて頂きました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2020年5月25日 14時) (レス) id: 2487ef8f40 (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - 春さん» ありがとうございます!長くなるとは思いますがよろしくお願いします!がんばりますね! (2019年12月30日 17時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 続編おめでとうございます!これからも楽しみにしてます!! (2019年12月27日 15時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ななき。 | 作成日時:2019年12月27日 9時