三月のクローバーコレクト 2【声優】【学園モノ】

久しぶりの再会《Yuuki side》 ページ33

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しばらく経ち、混雑する電車の中。少しばかり人が減り、ふと後ろを振りむくと、4人用の座席に見覚えのある人たちがいた。さっき遊園地出会ったあの4人だ。



心を許したように男の肩に寄りかかるAちゃん。透き通るような白い肌。髪をサラッと揺らし、体を預けている。

一方隣のメガネ男子くんはスタイル良くて顔もかっこいい。モデルさんと言われても疑わない。




(あのふたり、もしかして付き合ってたりするのかな…？それとも向かいの子のどっちかかな…)




その前にいる男の子だってきっと学校でモテモテなんだろうなと思わせる容姿だ。誰にしろ付き合っていてもおかしくはないだろう。


だってAちゃんは昔から可愛い子で、よく男の子たちにからかわれていた。中学校でも学年問わず告白されていたし、そう言えばよく俺の同級生に『紹介しろ』って言われていたっけ……。




(良平くんも性格が丸くなったって言ってたし、変わるもんだなぁ、たった二年ちょっとで……)




幼なじみたちの成長が嬉しくもあり、少し寂しい気持ちもある。

自分だけ地元の高校に進学しふたりとは高校が離れたから、お互い全くと言っていいほど連絡をとっていなかった。

ふたりは自宅に帰ることもそんなになかったみたいだし、ほんとに二・三年ぶりくらいの再会だった。




(俺、なにかしちゃったのかな………)




昼間のことを思い出す。俺と会った時のあの表情。泣き出しそうな、怯えたような、昔の花の咲くような笑顔とは程遠い表情だった。




「＜次はー○○〜、○○〜でございます。お出口は───＞」




次の駅を知らせるアナウンスが流れ、Aちゃんの姿はサラリーマンたちの陰に隠れた。ポケットにしまっていた携帯を服の上から押える。


連絡は来るだろうか……。





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