検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:52,310 hit

蒼い一松模様 ページ35

▪▪▪




良「お、ほんとに来てる」

「なんですか冗談だったんですか。そっちが呼んどいて遅刻とはいいご身分ですね」

良「いやいや本気本気。割とマジで誘ったんだけど、ふつーにボイコットされると思ってた」

「私だって無視しようと思いましたけど、いい人に触発されたんですよ」

良「いい人?」

「オムライスにニコちゃんマーク書いちゃう強面おにーさんです」

良「……へぇ」

「それよりなんで呼んだんですか。まさか花火大会行こうとか言いませんよね」

良「お、勘がいいね。だいせいかーい!」

「最悪……」

良「どうせ予定なかったんでしょ。俺も人捕まんなくて困ってたのよ」

「私は何番目の本気だったんだか」

良「さ、いこいこ〜。時間は有限なんだから〜」

「ちょ、引っ張んないで……」




文字通り引きずられ、着いたのは花火会場……ではなく貸衣装屋さん。




良「んー、これか、これ。こっちもいいね。んー……」

「あの、良平先輩?なんなんですかこれ」

良「ん?だから取材に協力してもらってるんだけど。あ、あっちもいいね〜」




良平先輩は「悩む〜」と楽しそうに浴衣を選んでいる。




良「決めた。定員さーん」




あれよあれよという間に良平先輩が選んだ浴衣を着てしまった。




良「どう?サイズ合う?」

「サイズは、合っていますけど……」




いつまでも更衣室の中で閉じこもっている訳にもいかない。勢いでカーテンを開けると、いつの間にか着流しに着替えた良平先輩が立っていた。




「どうですか?………やっぱいい、何も言わないでください」

良「………」

「えっと、言わないでとは言いましたけどリアクションくらい…」

良「………ぁ、っと、ごめん、あんまりにも綺麗で、用意してたセリフ忘れちゃった」

「……は、はぁ?!」

良「めちゃくちゃ似合ってる、ちょー綺麗だよ」

「……な、なんですか、その取ってつけたみたいな褒め方。意味分からんし……」

良「はい笑ってー、チーズっと。んー、もう一枚お願いしまーす」

「も、もういいって良平さん……」




定員さんの生暖かい視線に耐えられなくなって、「ほら行きましょ」と良平先輩を急かし店を出た。

遠い屋台の光→←いい人っぽいおにーさん



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
93人がお気に入り
設定タグ:男性声優 , 学園モノ , 高校生
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ななき。(プロフ) - 春さん» こちらにもコメントありがとうございます!これからも気長にお付き合い下さい! (2019年10月20日 13時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 新作おめでとうございます!応援してます!(^-^)v (2019年10月20日 10時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ななき。 | 作成日時:2019年10月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。