鼻のきくひと ページ12
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達「うぃー、おつかれーい」
「お疲れ様です。今日シフト入ってましたっけ」
彼は鈴木達央さん。バイト先の先輩で、ちょっと強面だけど意外と優しい。
大学生で、ミュージシャン目指してるんだとか。前にライブに行かせてもらったことがあるが、ステージの上の彼はとても輝いていた。普段は普通に怖い。
達「田中のやつが高熱出して行けないってさ。マスターに頼まれて代わりに」
「なるほど、大丈夫ですかね田中さん」
達「大丈夫だろ。それよりウエイター頼むよ」
「えぇ、キッチンがいいんですけど」
達「お前が表だと客が増えるんだよ。その顔使ってバンバン客入れしてこい」
「え"ぇー」
「さっさと行け」と半ば強引にホールに出されてしまった。だから対人苦手なんだって言ってるのに……。
うちの店は都心のちょっと外れにある喫茶店。落ち着いた雰囲気で、店長の趣味だというアンティークの家具がセンス良く並べられている。高校入学時、ふらっと寄ってその雰囲気に一目惚れしたんだ。
江口程ではないにしても、既に2つ、本屋と知り合いの家庭教師でバイトしていた私には少しきついかと思ったが、店長が理解ある人で週三で抑えてくれている。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか。……こちらでお待ちください」といつもの手順通り接客を行っていく。
女子高生「きゃぁ、かっこいい…!」
「でしょ?!顔ちっちゃいし背は高いし、同じ女とは思えない……」
「これは推せる。普通に美人じゃない?」
角の女子高生たちが、キャッキャと楽しそうに笑いあってる。かわいいなぁ。
天「Aちゃん。顔ニヤけてるわよ」
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ななき。(プロフ) - 春さん» こちらにもコメントありがとうございます!これからも気長にお付き合い下さい! (2019年10月20日 13時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
春 - 新作おめでとうございます!応援してます!(^-^)v (2019年10月20日 10時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年10月19日 21時