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ウェーブを描いて ページ24

「はやみんじゃないですか。どーぞ」

早「ありがと。Aちゃんは泳がないの?」

「……はやみんは?」

早「私はもうたくさん泳いできたよ〜。この辺、水が透き通ってて綺麗なんだね〜」

「そうだね。青い空と海、白い砂浜と入道雲、キラキラと輝く太陽と声。いいねぇ、青春だねぇ……」

早「Aちゃん、なんかおじさんみたいw」

「え、おじさんかぁ。そうかぁ……」

早「喉乾いちゃったなぁ。それ、ひと口くれない?」

「これ?炭酸だけど……どうぞ?」

早「ありがと。………ぷッはー!やっぱり運動のあとは炭酸だね!」

「はやみんこそ、会社帰りのサラリーマンみたいだね……」




ザザザー、ザザザーっと波が浜辺に打ち寄せ、私たちの間を埋めてくれる。近くにあった桜貝を拾い砂を払っていると、はやみんが小さな吐息をはいた。




早「………ふぅ…」

「どした?」

早「……いや、こうして楽しいこと企画して、みんなで集まってわいわい勉強したり、学年の垣根を越えて遊ぶのも、今年で最後なのかなぁって思ったら、ちょっと寂しくなっちゃった」

「………はやみん、かわいいこと言うね」

早「えぇー?割とまじめに考えてるんだけどなぁ」

「確かに来年は受験も控えてるし、先輩たちは卒業するけど、だからって会えなくなるわけじゃない。

誰かが『会いたい』って声に出せば、きっとみんな集まってくれるよ」




連絡が途絶えて、疎遠になっても、繋がった縁をもう一度繋ごうと思えば、いつだって人は繋がれる。
その縁を、パチンと切って捨ててしまわないかぎりは、きっと……。




早「じゃあ、私が『会いたい』って言ったら、Aちゃんは会ってくれる?」

「………生きていればね」

早「あら、Aちゃんには長生きしてもらわないと困るわ。まだまだたくさん、一緒にやりたいことも、話したいこともあるんだから」




「ふふふ」と笑う彼女がの髪が、ふわりと膨らんで後ろに流れていく。まるで波のように、綺麗なウェーブを描いて。美少女ヒロインだー。

聞こえるはずもないのに→←隣の隣のクラスの男子



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ななき。(プロフ) - 春さん» こちらにもコメントありがとうございます!これからも気長にお付き合い下さい! (2019年10月20日 13時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
- 新作おめでとうございます!応援してます!(^-^)v (2019年10月20日 10時) (レス) id: 10bd62f869 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年10月19日 21時

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