五月の星屑は金平糖【男性声優】11

先生と本音 ページ46

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何年も答えられなかった問題。

昔からずっと問い続けてきた答え。

提出もできない丸められた解答用紙。

決めつけて、押し込んできたあの日の正解。



あの子は何度問いただしてきたんだろう。

何度間違えてきただろう。

何度見送ってきただろう。

何度諦めてきただろう。

何度振り払ってきただろう。

何度忘れようとしてきただろう。

何度、向き合ってきたんだろう。



なあ、大人は割と、結構見えてるもんなんだよ？



閉じ込めてた感情を無理やり引っ張り出して、完璧すぎる態度と笑顔振りまいて、それでほっとくやつなんて、きっと皐月の周りにはいないんじゃないのか？


どこまで作るつもりなんだよ。それ以上行くと、引き返せなくなるぞ。まだ、戻ってこれる。まだ、離さないでいてくれる人がいる。

伸ばしてくれる手を今のうちに掴んでおかないと、"お前" が消えてっちまうぞ……。



見つけらんなくていいから。無理やり答えなんて出さなくていいから。だから、もうちょいガラスの向こうを見ろ。少しでいいから自分の笑顔見てみろよ。



作り物の笑顔からは、作り物の感情しか生まれない。
君の本音を、先生は今まで聞いたことがないんだよ。




─『変われるよ、君なら、今すぐにでも』─




人の声ばかり聞いて、理想になろうとして、自分自身を信じなかった。そのくせ他人からの賞賛や肯定は受け取らない君に、先生がそれを言ったら、お前は信じてくれんのかな………。




猫「救ってやってくれよ、あの子には太陽がいるんだろ……？」





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