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いやな特技 ページ38

▪▪▪




浅「奈々ちゃんって、彼氏いるの?」




2月上旬。寒い日本に逆らえない一人間がここに。

補習のためほとんど毎日着ている制服も、もちろん私服もすっかり厚手のものになってきて、マトリョシカ並に重ね着している。

服で隠せるからと油断するでない!という声が聞こえ、ちょっと甘いもの控えなきゃと毎日思っては!いる今日この頃……。

……ああもう、ここの住人はいつも突然すぎる。




「……なんすか突然。お陰で途中式忘れたんですけど」




───だいたい2時間前のこと。




「ハッ!」

昴「……どうしたの?」

「冬休みの宿題、全く手をつけてないことに今気がつきました」

昴「あー、……どんまい」




例のごとく、休みが始まってないのに宿題を貰ったパターン。そうでなくてもうちの学校は春休みが長く、2月いっぱいまでしか三学期はない。

「どうしようどうしよう……」と、慌てていると浅沼兄さんが声をかけてくれたのだ。そしてリビングでこうして勉強を教えてもらっている……のだが。




浅「いや、気になったもんだから」




相変わらずマイペースだな!




「…そういうのは遠回しとか、会話の流れでするもんじゃないんですか」




しらんけど。




浅「んーじゃあ、最近ますます綺麗になったけど好きな人でもできた?」

「え、ほんとですかー?お世辞でも嬉しいですー!」

浅「キャラの変わりよう……。しかも質問答えてないしね」

「僕の十八番です。言わずして察してもらう」

浅「嫌な特技だねぇw」




苦笑いの浅沼さんをサラッと交わし、再びテキストに向かうとテーブルに置いていた携帯が震えた。「ちょっと出てきますね」と兄さんに言い残し、一旦リビングから出て壁にもたれかかりながら電話に出る。

内容は冬休み中に遊ぶ計画。透木ちゃんが企画してくれたのだ。




「うん。私も嬉しいよ、誘ってくれてありがと。予定決まったら連絡して。……うん、じゃあまたね」




話を終え電話を切りリビングに戻る。

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ななき。(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございます。 (2019年7月19日 20時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月19日 20時) (レス) id: 54cfb5026c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年7月19日 20時

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