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進路のはなし ページ36

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鈴「そっかー、もうそんな時期かー」




今日のイベントのこと、作品のこと、お互いの面白エピソード。話はめぐり、今は僕の学校生活について話している。




江「卒業式なんて、何年前ですかねぇ」

入「早いもんだねぇ」

豊「ってことは、奈々はもう3年生?」

江「うわっ、受験生じゃん。奈々ちゃんって大学とかいく予定なの?」

入「あーそういやぁ聞いたことないかも。進学するの?」

「………んー、どうなんですかね」

豊「やりたいこととかあるわけ?」

「やりたいこと……。皆さんはどうだったんですか?」

入「俺たち?……俺は子役からやってたから、やっぱどっかこのまんま芝居続けると思ってたよ。江口くんは?」

江「僕は……、僕はサラリーマンとか多分できないし、コツコツってのがあんま得意じゃなくてさ」

「なんとなく想像できます」

江「そうw? ……で、未来とか将来とかこれから先ずっとやりたいことってなんだろうって考えて、昔からラジオっ子だったこともあって声優を目指した」

「………意外と、真面目なんですね」

江「あはは、本音が漏れてるw」

「ぁ、すみません」

江「いいよ別に、よく言われるしねw」

入「トッシーは?もうずっと役者?」

豊「そうね。ヒーローになりたいってそれで役者になって、もう何十年も経つけど、やっぱり役者になってなかった俺は想像できない」

「音楽も楽器もしてるのにですか?」

豊「俺、欲張りなんだよね。あれもやりたいこれもやりたいって。今それが全部のびのびやれてるのは、やっぱり芝居をずっとやってきたとこに繋がってると思う」

「………」

豊「奈々?」

「あの、………僕ずっと、迷惑かけちゃいけない、心配かけちゃいけない、ファンの人や僕を選んでくれた方を失望させちゃいけないって思ってきたんです」

入「うん」

「『子供だろ』って言われるのが嫌で、『あの子には無理』って言わせたくなくて、『飽きた』って言われるのが怖くて……。だから早く、早く一人前になろうとしてた……」




早く大人にならなくちゃ。

早くひとりでも大丈夫にならなくちゃ。

早く望まれる形にならなきゃいけないんだ。



……って、そう思っていたんだ。

先輩の声→←電話の向こう側



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ななき。(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございます。 (2019年7月19日 20時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月19日 20時) (レス) id: 54cfb5026c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年7月19日 20時

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