お互いさまだと思う ページ31
「どうすか?感想は?」
江「……君、案外意地悪だよね」
「そうですか〜?」
江「にやにやすんなっ!」
「あれ〜先輩照れてます〜?」
江「照れてない!」
「あはははは〜w」
江「わ・ら・う・な!」
入「なにやってんのあそこ」
豊「…さあ、じゃれてるんじゃない?」
入「2人とも〜、もうすぐイベントだってのに何やってんの」
豊「メイクさん困ってたよ。早く衣装着てくれって」
「あ、はーい。じゃあね、先輩」
江「はいはーい、いってらっしゃーい」
───
入「うっわぁ〜……」
豊・江「「どうしたの?」」
入「あれ、見てよ」
江「壁にもたれかかってる人ですか?」
豊「ん?……あれって、奈々……?」
入「そう、白シャツにネクタイ、チェック柄七分丈スラックスと、さらに大きめのダボッとした白Vセーターにハイカットスニーカー……」
江「……めちゃくちゃ絵になるね。そして説明おつ」
豊「衣装が制服の分余計に高校生感あって、かっこいいな…」
入「あぁ、一瞬モデルかと思ったわ」
自由くんの指す方を見ると、奈々が壁にもたれかかって携帯を触っていた。整った鼻筋に、片方耳にかけられた髪にはピンク色のピンがとめられている。いかにもイケてる系の男の子って感じだ。女子だけど。
でも、その横顔はいつもより暗く寂しそうに見える。
いつか見たリビングにひとりでいる時みたいな、普段とは似ても似つかない怖いくらいの張り詰めた表情をしている。……そこへ鈴村さんが現れた。
鈴「どした〜?そんなところで立ち止まって」
入「あぁ、あれ見てたんですよ」
鈴「え?……奈々?なんやねんあの絵になる感じ」
入「でしょ?やっぱ現役高校生はちがうよね〜」
豊「うん。そしてさすが女優さんって感じがする。もう女優って言うか、美少年にしか見えない」
江「あの片手にジャケットと台本抱えて、ケータイいじってる姿。まさにドラマのシーンみたいですね」
鈴「しかもセーターが大きいから萌え袖やし」
入「ちょっとあの子のマネージャーに言伝頼まれたんだけど、話しかけずらいんだよな……」
江「あ、僕も音響監督さんに言われたこと伝えなきゃって思ってきたんだった」
豊「自由くん、呼んでみて」
入「お、俺…?………奈々〜」
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ななき。(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございます。 (2019年7月19日 20時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月19日 20時) (レス) id: 54cfb5026c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年7月19日 20時