不器用な優しさ ページ27
晶「奈々は人に依存しすぎてる」
「……!」
晶「あーあ、みんなが気を使って言わねえから、僕が言っちゃった」
「言っちゃったって……」
晶「別にいいよ、依存しても」
「………お前、次から次へと爆弾発言やめろよ……」
晶「だって本当のことだもん。依存、すればいい。ひとりで立ってられないんだろ?支えがないと倒れてしまいそうなんだろ?だったら頼ればいい」
「………晶、そんなキャラだっけ?」
晶「前は心底嫌いだったよ。誰かに理由を貰わないと生きていけないなんて、超ダサくてかっこ悪いって。でもみんなを見て思ったんだ。頼るのも、頼られるのも、案外悪くないことなのかもって。
その人が僕のこういうところを認めてるんだとか、僕はこの人のこういう所をいいと思ってるんだとか、知れるのが純粋に嬉しい」
「………そっか」
街灯がチカチカする。
晶「【RabbiCat】のトータルデザインやらないかって言われた頃、僕珍しく悩んでたじゃん」
「自分で珍しくっていうかな……」
晶「それで、メリットもデメリットもありすぎて無意識に困ってたんだと思うけど、そんな僕を見て奈々は『かっこいい』って言ってくれただろ?」
「晶のすごいところがプロに認められたんだ。誇るべきものだと思ったから、僕はそのままを伝えたんだよ」
晶「だろうなって思った。きっと深い意味なんかなくて、純粋に喜んでくれてるんだろうなって。……でもさ、…実はさ、けっこう嬉しかったんだ」
クールな晶。口の悪い晶。実は友達思いな晶。僕と一緒で不器用なくせに、今、一生懸命伝えようとしてくれている。
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ななき。(プロフ) - かなとさん» ご指摘ありがとうございます。 (2019年7月19日 20時) (レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年7月19日 20時) (レス) id: 54cfb5026c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年7月19日 20時