��.Doll ページ10
う「Aは、坂田の友達なの？」
「………どうなんでしょう。友達なんていたことないから……」
う「え、意外。たくさんいそうなのに」
「話しかけてくれる人はたくさんいるんですけど、あまり話についていけなくて……。テレビも見ないし芸能人も知らないし。
……だから坂田くんは私と話してて楽しいのかなっていつも思ってます」
う「ほーん」
「あ、私はすごく楽しいんですけどね？面白くっていつも心がワクワクします」
う「あいつはコミュ力高いからなぁ」
えぇ、ほんとに。
う「…じゃあ、俺と友達なっとく？」
「え？」
う「ほら、友達の友達は友達って言うじゃん。だから俺と友達になっとけば、坂田も必然的に友達になるってわけ」
驚いて目を見張ると、うらた先輩はにこっと微笑んだ。
「………今日会ったばかりですよ？」
う「これから知ってけばいいのよ」
「私後輩ですし……」
う「坂田だって俺より年下だよ？」
「私、気の利いた事も何も言えませんけど、それでもいいですか？」
う「きまり、俺がAの友達第一号ね」
優しく笑ううらた先輩は、マリーゴールドのようなまばゆい夕日に照らされていた。
白い肌にふわふわとした栗色の髪。透き通るようなアップルグリーンの瞳が綺麗で、目を奪われた。
う「A？どした？」
「あ、いや……綺麗な瞳だなって思って」
う「ひとみ？」
「すみません、男性はこんな言葉言われても嬉しくないですよね。……でも、すごく綺麗です」
う「そんなこと初めて言われた。…………ありがと」
ぶっきらぼうな声とは裏腹に照れたように口元を押さえる仕草がなんとも可愛くて、年上なのに頭を撫でてあげたくなる。
猫「おじょ……じゃなかった。Aさん、迎えに来ましたよー」
「クロ、委員会は？」
猫「簡単な説明と自己紹介だけで終わったんだ。ほら、帰ろ？」
「うん。じゃあうらた先輩、失礼します」
浦「うん、おつかれ」
小さく頭を下げてから教室を出る。
──『きまり、俺がAの友達第一号ね』──
「ふふふっ」
猫「どうしたのおじょ、じゃなかったAさん。いいことでもあった？」
「ふふ、まあね」
猫「なになに？そんなにいいことなのー？」
「実はね〜」
緩む頬を抑えながら、クロと帰宅する。
素敵な一日だった。
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ななき。(プロフ) - Noel*26さん» 見つけてくれてありがとうございます！！タイトルについては後で解説？するつもりですwこれからもよろしくです！ (2020年1月21日 21時) (
レス) id: 42df20d673 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - ちょっと待って好き過ぎる。高評価お気に入り登録失礼します、更新頑張ってください（ ＾ω＾）（和訳タイトルが運命の年の少女だと思った私を殴りたい） (2020年1月21日 0時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななき。 | 作成日時：2019年12月29日 17時
