〈25〉さてさて ページ25
恥ずかし過ぎる・・・。
つまり私の感情が少しは読めてしまうってことでしょ、少なくても太宰さんは。
「あ、恥ずかしがってるね。」
『黙ってください木乃伊男。』
「わぁ・・・。」
シャボン玉がさっそく出ている。
『じゃあ太宰さんには私の感情がバレてるってことじゃないですか!』
「それは流石に無いよ。」
『え?』
苦笑いしている。
「何かを強く思ったかは判るけど、何を思ったかまでは流石に。まぁ判れば嬉しいけれどね。」
良かった。
感情がバレたらそれは思っていることが判ってしまうってことだもんね。
『どうして早く教えてくれなかったんですか?』
「聞かれなかったから。」
笑顔で言われればそれまで。
確かに私は聞かず、お任せしているだけだった。
『そうですね。』
「それと、約束があったからね。私のことをきちんと考えてくれる、と。」
風に吹かれて揺れている蓬髪は柔らかそうだな、なんて思ってしまった。
「急かしてしまうと思ったから。まぁ、私のことを考えていて欲しいっていうのもあったけれどね。」
こうやって相手のこともちゃんと考えてる人。
「さぁ、シャボン玉のことは解決したね。では、聞いてもいいかな?」
首を少し傾けて聞かれれば、私は小さく頷いて目の前の輝く川に目を向けた。
今度は私の番。
『太宰さんって、不思議ですよね。』
「ん?」
『入水はするし、人で遊ぶかと思えば迷惑噴射機って言葉に当てはまって包帯無駄遣装置でもあるし。仕事はしないし諦め悪いし。女の人には昔やたら声掛けまくってたみたいだし。』
「え、何、悪口大会?」
『素直に思ったことです。だけど・・・』
それだけではなかった。
『やる時はきちんとやる人で、相手のことを思いやって、探偵社の仲間を大事にしている。あと・・・』
もう一つあるけれど・・・ちょっと恥ずかしいので太宰さんとは反対側に顔を向けて
『・・・思っていたより一途・・・。』
小さく呟いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お気に入り登録
評価、評価、ありがとうございます!
嬉しくて嬉しくて、たまりません。
本当にありがとうございます!
160人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月宮 柚妃(プロフ) - すずらんさん» バタバタしていただけたなんて・・・さらに幸せな作品なんて言って下さり、感激の涙が止まりません!ありがとうございました!次回作もぜひ、よろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月15日 20時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - 最後まで胸がキュンキュンしました!←ベットの上でクッション持ってバタバタするぐらいです(笑)更新お疲れ様でした!最高の作品が見れて幸せです(*^ω^*)次回作も楽しみにしています! (2017年10月15日 18時) (レス) id: a0b4b6ea5a (このIDを非表示/違反報告)
月宮 柚妃(プロフ) - すずらんさん» コメントありがとうございます!そんな嬉しいことを言って頂けるなんて・・・がんばれます!楽しみにしていただけるなんて・・・(T_T)これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月9日 19時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)
すずらん - 新しく更新された作品を見るのが毎日の楽しみです!最後まで更新頑張って下さい!応援しています(*^▽^*) (2017年10月9日 18時) (レス) id: a0b4b6ea5a (このIDを非表示/違反報告)
月宮 柚妃(プロフ) - 味の素さん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します(*^^*) (2017年10月1日 21時) (レス) id: 92eed36e83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:tukimiyayuzuki | 作成日時:2017年9月24日 10時