【文スト】●探偵部●

〈13〉 ページ14

「絶対効果あるって！」


「高月とか何かフリフリとか！」


「太宰と中原とか、去年を越えるやつを・・・！」


と、クラスの皆で楽しく張り切っているのに教室の温度は急に北極みたいに寒くなった。


「何かなー。」


「他に言いたい奴。」


二人の絶対拒否が空気を凍らせていた。


『もー、止めなよ。皆凍ってるから。』


2人については誰も何も言わなくなり、治は満足そうで中也は無関心状態になっていた。


「皆でコスプレ楽しそうだよね！」


「Aちゃんとかいつもの何倍も人集まりそう!」


確かに去年の男装、私にも沢山集まってくれたなぁ。


ってことは、今年も人集められるかな。


そうしたら勿論


『やるやる！売上貢献頑張るよ！』


思いっきり立ち上がって胸を叩けば、大歓声をいただきました。


「さっすが！」


『コスプレとか絶対面白い！やってみたかったし！』


やってみたかったけど、そんな機会って滅多にないから嬉しい！


「そうと決まれば衣装決めだね！」


「衣装は私達に任せて！」


『何がいいかな？どんなのがいいかは、分かんないや。』


衣装決めで盛り上がってる中、治は本読んでるし中也は寝そう。


「バニーガール！」
「網タイツとか！」
「女医！」


色んな案出てくるなー・・・って、あれ？さっきまで不参加だった2人が立ってるし、また空気凍った？


「それ以上何か言うなら潰すぞ。」


「今、想像した人手挙げてー。」


黒いよ、空気が。


「まぁまぁ、太宰君も中原君も落ち着いて。今出てたのは学園としても許可出来ないね。」


森先生に止められ、今出ていた案は白紙になった。


「お姫様もいいよねー！」
「なら王子様も有り！」
「着ぐるみも可愛い！」
「浴衣！」


沢山の意見が出て、


浴衣・姫＆王子に決まった。


好きな物を着るのだが、


「Aちゃんは両方お願い出来る？」


「勿論！着付け出来ないから誰かにお願いするけど。」


「それなら私がやろう。」


まさかの治！


「着付けも出来るの！？」


「昔やったと思うけど。」


そう言われれば、昔の夏休みの時にやってもらった記憶が。


『本当に器用だね。ねー、治と中也も衣装、用意してもらおうよー。』


折角なら皆で楽しみたい。


「私は浴衣ならいいよ。去年に比べたらずっと楽だ。」


「仕方ねぇな。浴衣は付き合ってやるよ。」


『浴衣は一緒に回ろう！じゃあ、ドレスの時は・・・』


男女共、千夏以外、手が挙がってるよ？

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