出来事７ ページ9
「コ、コジマさん...大丈夫だから、先生達が今動いてるから..」
どうにかしなければ、と僕の脳は考え始める
そのとき ガラッっとドアの開く音がした
先生か、とセピアさんとコジマさんは安心したように顔を上げる
＿＿けれど、その顔は絶望の一色に染まった
コ「ひっ..」
セ「..だ、れ...？」
僕自身２人の発言に驚いた。僕も先生だろうと思っていたから...
バッと振り返ると
＿＿頬に走った痛みと体の浮遊感を感じた
それも一瞬で僕の体はすぐに床へと叩きつけられた
「あぐっ..！！」
体の痛みに耐えながらうっすらと目を開けると男は黒色の何かを取り出して
僕の方へ向けた
童話だったか...何かの本で見たことのあるそれを
僕はじっと見つめた
その奥に居たセピアさんが、ハッとして声を荒げた
セ「A君っ！！逃げて！」
そう言われて体を動かそうとしたけれど
僕の体は動いてはくれなかった
あぁ...死ぬのかな..
バァンッ！！
さっき聞いたその音と共に
見慣れた金髪が僕の視界を遮るように僕の前に現れた
でも＿＿
なぜ、金髪の彼から赤い液体が飛び散っているのだろう
なぜ、その体は床の方へと傾き、倒れていくのだろう
なぜ、倒れたその体はすぐ起き上がらないのだろう
なぜ、彼の体からは赤い水溜まりができているのだろう
なぜ、彼はここに来てしまったのだろう
ねぇ＿＿＿アブ先生
僕が茫然としてると男は舌打ちをして
もう一度、黒くて、アブ先生に怪我をさせた物を
僕に向け直した
僕はアブ先生を見つめて、ドクン..ドクン..と
音を立てる心臓を押さえた
「アブ..先、生..？..なんで？」
自分の目から零れ落ちる涙が、アブ先生が作った
赤い水溜まりに波紋を作った
それを見るといつしかのもう一人の僕が
不敵な笑みを浮かべて赤い水溜まりに
映っていた
『君の本当の力を使いなよ』
僕の頭にそんな言葉が響いた
「え...？..う、あ..」
疑問の声をあげると、嫌な痛みが僕の体を襲った
自分の体が悲鳴をあげているのが分かる
男も、セピアさんも、コジマさんも、
驚いたような顔で僕を見ていた
やっと痛みが治まると
男が「ひぃっ！」と声を上げて
震える手であの武器を使おうとした
すると＿大きな茨が男の体を飛ばした
目で追うとそれは僕の体から出ていた
鏡に映る自分を見ると
複数の茨が僕の体から出ており
ゆらゆら蠢いていた＿＿
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TNT - 早くみたくなっていますどうもTNTです! (2018年2月13日 17時) (
レス) id: f3ece6b5c0 (このIDを非表示/違反報告)
TNT - 月見兎さん多分無理を言うようなんですがこの小説の中に日常組を入れてくれないでしょうか?無理なら結構です！よろしくお願いします (2018年2月9日 18時) (レス) id: f3ece6b5c0 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇみり - 何回読み直してもやっぱり面白いです!!更新頑張ってください!! (2017年2月20日 21時) (レス) id: 23a6d39f5b (このIDを非表示/違反報告)
月見兎 - ふぇみりさん» いつもお待たせしてすいません！これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします！ (2017年1月12日 18時) (レス) id: 007dee4fd8 (このIDを非表示/違反報告)
月見兎 - 憂さん» コメント、リクエストありがとうございます！！久しぶりのコメント嬉しいです！リクエスト、了解いたしました！番外編に使わせてもらいます！これからもよろしくお願いします！ (2017年1月12日 18時) (レス) id: 007dee4fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見兎 | 作成日時：2015年7月19日 0時
