其の拾捌 ページ19
___暗転___
『最近同じ稽古ばっかで疲れた、違うことしたい』
「そうか、そろそろ頃合いか」
いや何の?ちょっと待って嫌な予感がする。詰まんないとは言ったけど、楽すぎるなんて言ってないからな?物足りないなんて言ってないからな?
これ以上辛い稽古は嫌だぞ?
「今日から、お前には呼吸を覚えてもらう」
『呼吸なら今してますよ』
ついにぼけ始めちゃったの、おじいちゃん?(失礼)
おじいちゃんは私の言葉を無視して続ける。
「正しくは全集中の呼吸と言い、一度に大量の酸素を血中に取り込むことによって、瞬間的に身体能力を大幅に上げることができる。それに…」
よくスラスラと説明できるな、私だったら忘れるか途中で噛むぞ。
そして長い。説明されても私の頭じゃ半分ぐらいしか理解できてないんですが。
とりあえず、呼吸法を変えることによって身体能力が上がったり、種類によって能力が使えたりするらしい。そもそも呼吸なんていつもやってることだから変えるとか難しくないか?それに何だよ、いろいろ種類があるのかよ。自分にどんな呼吸が合うのかも分からない。待て、その前に私、呼吸使えるようになるのか…?
心配すぎる。
『おじいちゃんは何の呼吸が使えるんですか?』
おじいちゃんに教えてもらうんだからそれを覚えるもんだよな、普通。
「儂は…水の呼吸だ」
『え、なにそれかっこいい』
「基本に沿ったものだし、派生もさせやすいだろう」
『いや、そもそも覚えられる気がしないんですが』
「…頑張れば何とかなる、儂は信じているぞ」
やめて、愛ゆえの過度な期待。
「早速稽古するぞ」
『あい…』
「返事ははっきり!」
『はい!』
一つだけ言わせて。
くっっそ辛い。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーキャラクター
我妻善逸
42人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» わかる。 (2020年6月11日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥が本当にいたら、いいのに (2020年6月11日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» ぶっきらぼうだけど絶対に優しいよね、兄弟思い。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥がお兄ちゃんだったらよかったな (2020年6月10日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» 私も好き。かわいい。でもかっこいい。 (2020年6月10日 22時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月見うどん | 作成日時:2020年5月31日 12時