第07話_03 2/6変更 ページ13
この際だ、この人の上から目線口調は気にしないでおこう。これ以上の沈黙は耐えられない所まで来ていたのだから。
「何？」
「一応の自己紹介だ。俺の名前くらい知っておけ。トータル・スポイル・ベストだ。」
男の人、トータルと名乗る男は素っ気なく私にそういった。正直どれが名前か分からない。まぁ、ここら辺は適当に取れば良いかということで私の中で落ち着いた。
「トータル…ね。よろしく。私の名前は…」
「知っている。コルト・スヴェーラ」
私が自己紹介しようと思った瞬間に言葉を遮られ名前を言われてしまった。まあ、私の監視をしていたのだから名前なんて知っていて当たり前か。そんなことを考えながら進んでいく。
「一応お前の出身経緯、罪状、犯罪歴、スリーサイズくらいは知っている。というより、資料にのっていた。」
出身経緯、罪状、犯罪歴までは良いとしよう。しかし、一番最後の何だ？私の聞き間違いか？いやいや、そんなことあるわけがない。うん、きっと聞き間違いだ。そんな情報教えた覚えがない。スリーサイズなんてどこで情報が流れたのだろうか。
「どこで情報が漏れたかなんて疑問はなるべく持たない方が良いぞ。また捕まりたいのなら別に構わんが…」
私が聞き出そうとした矢先にトータルは手を打ってきた。なんて手の早さだ。と言うかよく考えていることが分かるなぁ。まぁ、それだけ私が分かり易い人間なのだろう。もしくは、それだけ人を見てきたのだろう。見た限りはそんなに遊んではいなそうだ。
ま、私が知ったことじゃない。
そんなことより、今先から少し様子がおかしい。木の下で小さな家を見て歩き出してから軽く１時間経とうとしているのに一向に家には着かない。喋りながらとはいえ何かがおかしい。
聞いてみようか…？
「ねぇ…トータル？なんで着かないのかしら？」
「…お前、年上に対しての礼儀ってものを習わなかったのか…？」
「え…？」
私はトータルの顔をのぞき込む。トータルの顔は少しムッとしていたがその顔には少し幼さが残っていた。背丈は高いがどこからどう見たって青年だ。見た目だけだったら私より年下のはずだ。
「俺はお前より34年上だ…」
私はその言葉を聞いてその場に固まった。
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月緋鈴(プロフ) - 黒羽さん» あ、言われてみれば「注ぐ」ではなく「盛る」ですね。指摘ありがとうございます！ (2014年1月17日 18時) (
レス) id: ffd19b2f3d (このIDを非表示/違反報告)
黒羽(プロフ) - とても面白い作品を書いてくださり、ありがとうございます。とても面白かったです。まあ、強いて言ってしまいますと、ご飯は注ぐものではなく、盛るものという事だけでしょうか？これからも頑張って下さいね！ (2014年1月16日 18時) (レス) id: 8545d7a4af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月燈 鈴 | 作成日時：2013年12月30日 20時
