アイシテル ページ18
けど。
「大ちゃんのことで関係ないなんてこと…ない」
だって、好きだから。愛しているから。
「…ｯ」
目を合わせてくれた。涙で潤んだ瞳を見てしまった。見てしまったからには助けてあげなくては。
「…伊野尾く、」
「伊野尾。伊野ちゃんでもいいけど。」
「い、伊野尾のことなんて、もう信じることなんてできない」
「…どうして…？」
「…お前のキスも、お前の好きも…優しさも笑顔も…全部、全部全部全部…ｯ、上っ面だけじゃないか」
そんなこと…
そんなことないよ。
俺は真剣に…
「自分の欲が満たされれば諦められるなんて…最低だ、お前は。」
「諦められるかな、って思った。…大ちゃんは、知らないでしょ…」
「…なにを？」
「俺が、大ちゃんを惚れさせるためにどれだけの努力をしたかなんて…知らないからそんなこと言えるんだよ…。」
「でも、」
「俺がどれだけ頑張っても…大ちゃんの目に映ってるのは光なんだよ…？告白してもフラれて…結局はただの友達で終わるくらいなら…、はじめてをもらいたかった。少しでも俺を特別に思ってほしかったから…」
涙が…止まらない。
クラスメイトが何事かと様子を伺っているのがよくわかる。
「…、…ごめん、俺のはじめて、昨日あげちゃった、」
時間が止まったようだった。
「…昨日って、」
「伊野尾の家から帰った後。お金が必要とかで、母さんに売られた。」
俺は膝から崩れ落ちた。
あのとき引き止めておけば。
あんなこと、しようとしなければ。
「ごめん…ｯごめん…ｯ」
「…俺の方こそ、ごめん。好きになってあげられなくて。特別にしてあげられなくて。」
いっそ、お前が俺の人生を狂わせたんだと言ってくれればよかった。
変なところで優しいんだ、大ちゃんは。
心の痛みをよく知っているから…。
「…ごめん…ｯ」
「伊野尾、お前は俺のこと、好き？」
「大好きだよ、アイシテル」
「…ん、その言葉で満足。だからもう謝らないで。」
そういって大ちゃんは立ち上がった。
鞄を持って。
「ど、どこ行くの…？」
「んー、せんせーの授業、今日ないからサボり」
スタスタといってしまった。
大好きだよ、アイシテル。
その言葉は大ちゃんに届いたかな。
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AD0415(プロフ) - (名前)Moka(*???*)さん» コメントに気付かず、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。ありがとうございます！これからも頑張っていきます！ (2017年11月12日 22時) (
レス) id: 31f4aec87e (このIDを非表示/違反報告)
(名前)Moka(*???*)(プロフ) - すごく面白いです！続きが気になりすぎてやばいです( 笑 )更新お願いします！頑張ってください！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: faa6097176 (このIDを非表示/違反報告)
AD0415(プロフ) - べーちゃんさん» 更新を楽しみにしててください！笑笑 (2017年10月8日 6時) (レス) id: 31f4aec87e (このIDを非表示/違反報告)
べーちゃん(プロフ) - 面白い？ちょっと切ない？物語です。大ちゃんの見ないでって気持ちもちょっとわかります。たまにね笑 伊野尾がこれから大ちゃんと仲良くなれるでしょう(´･ω･`;) 続きは気になります(*^_^*) (2017年10月7日 7時) (レス) id: 0bf64f6267 (このIDを非表示/違反報告)
AD0415(プロフ) - みーちゃむさん» わー！ありがとうございます！もっともっと頑張ります！ (2017年10月3日 6時) (レス) id: 31f4aec87e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AD0415 | 作成日時：2017年9月23日 23時
