episode36 ページ38
沖「まさか女にそんな事を言われる日が来るなんて、思ってもいやせんでした」
とても長く感じた時間を終わらせた言葉はそんなもので、案外普通の言葉であり少しだけ驚いた。
貴「私、今のように守られてばかりいるのはもう嫌なのです。私も、自分が大切な人を守れるようになりたい」
随分前に感じるが、時間的には10分程前に言った言葉を繰り返すように、自分に言い聞かせるように言う。
目の前に座る彼は私の真意を汲み取るように、あの吸い込まれそうな瞳でじっと、見つめてくる。
目が合った瞬間に、一瞬だけ胸が締め付けられるような感覚に囚われた。
沖「果たしてお国の姫様がそこまでして守る価値が俺にはあるのかねィ」
今日の彼はやっぱり何か変だ。
少し前から感じていたが今の言葉を聞いて確信した。
普段から意地悪な事を言ってくるが、今日はひと味違う。
本当の意味で意地悪。狡いことばかり。
貴「守る価値はあります。だって貴方は私にとってとても大切で……」
大切で、何だろう。
次の言葉が出てこない。
彼に会っていなかったこの数週間。
私なりに色々と考えてみた。
もう、答えは出ているはずなのに。
でも、それを口に出したら全て一瞬で崩れてしまうかもしれないから……。
それでも。今言わないでどうするの、私。
私は自分を落ち着かせるために呼吸を整える。
彼は私が色々と考えている間も、何も言わずに待っていてくれた。
小さく息を吸い込む。
目の前に居る、貴方の目を。
総悟くんの目をじっと見つめる。
貴「私にとって、貴方はとても大切で……。それと同時に、誰よりも、大好きなんです……」
439人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アカネ(プロフ) - りりぽん♪さん» ニコルさん!お久しぶりです( ´ ▽ ` )ノこちらの作品は完結しましたが、掛け持ちの方を頑張っていこうと思います!ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年2月28日 10時) (レス) id: 7124c7ef55 (このIDを非表示/違反報告)
りりぽん♪ - (元ニコルです)面白かったです!(*´▽`*)/会話の雰囲気とかまんま銀魂で流石アカネさんだな~と思いました!(笑)これからも頑張ってください! (2016年2月28日 0時) (レス) id: bd5f2bd347 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - お豆腐さん» コメントありがとうございます!ファンだなんて、、!嬉しすぎます(((o(*゚▽゚*)o)))楽しんでいただけてよかったです!これからもよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2016年2月11日 21時) (レス) id: 7124c7ef55 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - リズさん» コメントありがとうございます!そんな風に言っていただけるととても嬉しいです!最後まで読んで下さり本当にありがとうございました! (2016年2月11日 20時) (レス) id: 7124c7ef55 (このIDを非表示/違反報告)
お豆腐 - 最後の最後までよかったです!!ファン第1号としてこの作品読めて本当に楽しかったです!!素敵な作品ありがとうございました!!!次また作品作るときは必ず見ます!!( ^∀^) (2016年2月11日 13時) (レス) id: fa094e41b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アカネ | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/putisannpuru/
作成日時:2015年12月8日 22時