お付きの人は沖田さん【沖田総悟】

episode31 ページ33

貴「確かに仲が悪いわけではないわ……」


そ「やはりお友達はいると楽しいものですよね！私はこの前神楽ちゃんとお泊まり会をしました！」



とても楽しそうにそよの友達だと言う神楽ちゃんの話をする彼女。


私は総悟くんのこと、とても大切なお友達だと思っているけれども……。


総悟くんは、私のこと、どう思っているのでしょうか。


最近そればかり考えてしまう。


彼にどう思われているか、そればかり気にしてしまう。



そ「姉上様？姉上様！」



考え事に夢中になってしまって、そよの話は全く頭に入ってこなかった。


そんな様子の私を見て少しだけ、怒ったように言うそよ。



そ「姉上様、もたもたしていたら沖田さん取られちゃいますよ」


貴「取られると言っても……。それに、既に彼にはお付き合いしている人がいるに違いないわ。そうよ、きっとそうだわ」



そよの言葉を聞いて、最後の方は自分自身に暗示をかけるように呟いた。


そんな時、部屋の襖がノックされる。


外からは爺の声。



貴「どうしましょう……。絶対にあの件についてだわ」


そ「私がG嫌の気を引いてくるので姉上様はその間にお部屋に戻ってください！」



そう言うと襖の方へ掛けていき、それを開ける彼女。



爺「A様、あのお話はどういう事ですか？説明してもらいますぞ！」


そ「G嫌、姉上様は長い帰路で疲れ果てて今日はもうお休みになったの」



ありがとう、そよ。


私は心の中でお礼を言って、その場を後にした。

episode32→←episode30

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す