憧れ6 ページ7
マイキーside
父さんは昔、東京一帯を仕切った組の組長だったらしい。
喧嘩が強くって、仲間がピンチの時はすぐさま駆けつける。
女には一切手を出さず、汚い事にも手は出さない。
そんな父さんに憧れた奴は沢山いたらしい。
でも、そんな父さんを気にいらない奴も居た。
結局は慕われている父さんに嫉妬した奴。
俺は昔、そんな奴らに誘拐された。
まだ、喧嘩の仕方もわからない俺は、震えながら助けを待つしかできなかった。
「無敵の佐野も大したことねーな!」
「こーんな可愛い息子も簡単に誘拐されちまうんだもんなぁ!」
ケタケタと汚い笑い声を倉庫に響かせながら父さんのことを言っている奴らをみて、俺は我慢が出来なくなり、声をあげた。
「お前らが!父さんを馬鹿にするな!」
「父さんは!正義の味方なんだ!無敵のヒーローなんだ!」
『万次郎、気持ちで負けるなよ』
「お前らになんかに!」
『顔をあげ、相手の目を見て、大きな声で伝えろ!』
「負けない!」
声も、身体も恐怖で震えた、涙も出てきた。
でも、俺の父さんを何も知らない奴らに
馬鹿にされたことが悔しくて、必死に声を張り上げた。
「このクソガキッ!」
「痛い目みねぇとわかんないか〜?」
奥の方からカラカラと音を立てながら金属バッドを取り出す男達。
それを振り上げたとき、外から聞こえた。
バイクの排気音だ。
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海百合クラゲ(プロフ) - これは、面白いぞ…!もっと伸びてくれ!!!!!!! (2021年6月6日 17時) (レス) id: a38a157b30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月狐 | 作成日時:2021年5月28日 13時