【銀魂】冷たい付属品。 (ページ17)

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付属品16 ページ17

姫様が失踪して1週間ほどが経った。
未だに蒼鴉は活動を続けているらしい。
一応この組織で参謀という位置に置かれている私も奴等の情報を整理するのに手一杯である。
使い慣れない筆をおき、溜め息を漏らした。

「…Aちゃん」

『…山崎さん』

障子を少し開け顔を覗かせる山崎さん。
この人は監察方で、情報の受け渡しなど一緒に仕事をすることが多い。

「疲れてない？ほら、最近仕事詰めだから…
少し休憩しようか」

こうやって私にも気を遣ってくれる優しい人だ。
地味さ故か時に酷い扱いを受けることもあるが、私は彼のことがわりと好きである。

二人で縁側に座って茶を啜る。
ずっと部屋に籠っていたため暖かな茶と日の光が身体に染み渡るようで気持ちがいい。

「そういえばAちゃん、この間の事件に巻き込まれたって聞いたけど…大丈夫？」

『ええ、私は特に』

「大変だよね
蒼鴉の奴ら、あれ以降も活動やめないし…
早く捕まえないとなぁ」

僕たちの身ももたないよ、と山崎さんは笑った。

彼からもらった情報によると、蒼鴉は変わらず強盗・殺人を続けているようだ。

しかし以前よりも金目のものを狙った強盗が少なく、逆に銃や爆薬などの武器が多く盗まれている。
資金集めは終わったということか。
これからが本格的な活動になる可能性もあると考えられる。

ふと、あの人の言葉がよぎった。

「…奴等はきっと、貴女方を狙っていますよ」

…まさかね。
奴等は他の星の集団で、地球に来る前も別の星で暴れまわっていたとの情報も入っている。
地球に滞在するわけではないはすだ、真選組を潰すなど不必要なことだろう。

しかし、万が一のことがあったとしたら…

「…Aちゃん？」

山崎さんに声をかけられて我にかえる。
…今は考えるだけ無駄か。
私は私の役目を果たす。それだけでいい。