作り笑いが１０ ページ12
Aside
その日の夜は見習いのための歓迎会が刀剣男士たちによって行われた。
私も参加したけれど、豪勢な食卓を見て口に入れることが出来なかった。元々から食が細い上に関心もないから食べるのに気が引けたのだ。だからサラダのみを口にしていた。
志緒｢A様！こちらも美味しいですよ！｣
｢そうですか、可愛らしい見習い様にお褒め頂いて皆様も嬉しいでしょう｣
にっこりと笑ってパクパクとサラダを口にする。
志緒｢こんな素敵な歓迎会とても嬉しいです！！それに皆さんと食べると美味しいものが格段に美味しくなります｣
良かったよ、とちらこら聞こえて刀剣男士たちも嬉しいそうだ。そんな私は褒めることは特に言わず、ただ皆が食事するのを眺めていた。
皆で食べる料理が上手い、という見習いの言葉も意味が分からなく私はただ草を食べている気分になっていた。
まぁ、食べる気が全くないというのも問題だけど。
鶴丸｢主は草しか食べないな、もっと肉を食え！！｣
ボンボン肉という肉を私のさらに乗せてきた鶴丸国永。余計なことをしてくれたな、と思う。この刀は変な刀だ。
｢まぁ、ありがとうございます｣
一応礼だけは言って肉を口にした。色んな肉を乗せたせいで味が混じって美味しいとは思えない。
つくづく私は感情なにかがかけていると思う。
ちらりと時計を見るともう9時を回りそうだった。残った肉を食べて私は水を1杯飲んだ。
｢見習い様、私はこれで失礼致します、今日は夜更けまで宴会があるかと思いますので明日はのんびりと起きてくださいね｣
志緒｢も、もういってしまうんですか、、｣
しょぼんとした顔でそう言ってくるがそんなことお構い無しに私は答える。
｢すみません、ではおやすみなさい｣
志緒｢は、はい、おやすみなさい｣
コソコソとその席を離れて廊下に出る。真っ直ぐ部屋に戻らず私は一目散にここから遠い御手洗へと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：一ノ瀬ミルク | 作成日時：2022年9月18日 0時
