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第百二十章「古事記の話って興味深くて好きです」 ページ20

イザナギは悲しみのあまり 声を上げて泣き叫んだ

「いとしい我が妻よ!たかが子供の一人のためにかけがえのないお前を失ってしまったとは!」

イザナギが呼べど叫べど とうとうイザナミは蘇生してなかったので 今はこれなでと 出雲国

(イズモノグニ)と伯伎国(ハハキノクニ)との境の比婆之山(ヒバノヤマ)に葬ったのであった
憎しきヤツはこの火の神 カグツチである イザナギは腰に帯びた十拳劔(トツカノツルギ)を

抜き放つなり カグツチの首を切り飛ばした その時劔の切先についた血は累(るい)々とした岩石の群れほとばしって 様々な神が生れた

日が経ってもイザナギはイザナミを亡くした悲しさ恋しさが募るばかりであった ついにイザナギはイザナミに会いたい一心で この世のものならぬ地の涯(はて)の黄泉国(ヨモツクニ)へ
の旅に出たのであった黄泉国は生者をかたく拒み その御殿の入り口は岩乗な冷たい石の扉で鎖されていた しかし イザナギは遥々訪ねて来たことを知って イザナミは石の飛び玉で迎えに出てきた イザナギは扉ごしに イザナミをかき口説いた

「いとしい妻よ 恋しいお前よ おれとお前と苦労して つくった国は まだ形をつくったばかりで これからが本番じゃないか お前が助けてくれなければ 本当の完成はできないんだ どうか おれと一緒にもう一度 帰っておくれ 戻っておくれ」

これを聞いて イザナミは次のように応えた

「何故 もっと早く来てはくれなかったのですか 残念ながらもう遅すぎるのです わたしは黄泉国で不浄な火と水で炊いた食物を食べてしまったので すでに身も魂も穢(けが)れてしまいました でも いとしいあなたがこうして態々迎えに来て下さって とても嬉しくてたまりません 本当にありがとう わたしも今すぐに飛び立って帰りたくなりました 暫くのあいだ この国の神々と会って相談してきますから 待ってて下さい ただ 断っておきますけど そのあいだ わたしの姿は絶対に見ないでください」

第百二十一章「何か読んでると涙が・・・」→←第百十九章「こーじーきー」



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y.k - ピクシーさん» 申し訳ありませんでした。ありがとうございます<m(__)m> (2013年3月19日 9時) (レス) id: 4fdfd88967 (このIDを非表示/違反報告)
ピクシー(プロフ) - y.kさん» しょうがないですねぇ・・・わかりました (2013年3月18日 23時) (レス) id: fa4dfc3d89 (このIDを非表示/違反報告)
y.k - 初めましてy.kです。メイン決めのアンケートまだいけますか?いけるんだったら、四天宝寺の白石君と同じ四天宝寺中の千歳千里君に一票をお願いします。<m(__)m> (2013年3月18日 20時) (レス) id: 4fdfd88967 (このIDを非表示/違反報告)
ピクシー(プロフ) - 優鬼魑星さん» 子蓮二=天使だからそりゃあもう抱きしめたくなりますよね!主人公が抱きつくほど子蓮二はかわいいw (2013年2月8日 16時) (レス) id: fa4dfc3d89 (このIDを非表示/違反報告)
優鬼魑星(プロフ) - 小蓮二可愛い!hshs☆抱き締めたくなるよ♪ (2013年2月8日 12時) (レス) id: 6f1439498d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピクシー x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aann/  
作成日時:2013年1月31日 19時

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