リコール【recall】� 區諭κ�・事を〉思い出す，思い起こす，想起する�� 〈外交官を〉召還して解任する ページ30
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『とりあえず、嬢ちゃんの不満も解消された事だし、治療の話に入るか』
『ち、治療』
実験のこともあいまって、物騒なことをつい想像してしまう。身を引いたのも無意識だ。
『悪いが先生、荒いことをやるのは勘弁してやってほしい』
『わーってる、お前らが思ってるようなのはねぇよ。ましてや女の子には、オレはとびきり優しいことで有名なんだぜ』
『とびきりだらしないことで有名、の間違いでは？』
『嬢ちゃん、あと5年後に来な。そしたら診てやる。今は帰れ』
『う"お"お"い、都合悪いと本当に理不尽だな』
うっかり5年後の自分にシャマルが寄ってくるところを思い浮かべてしまい、悪寒が走る。
『ウソだよ、ジョーダンだろ』
からかうようにニシシ、と笑ってかわす。
確かに冗談とでまかせで出来た、みたいな人間だけど。
『嬢ちゃんのは、最初に言った通り、完治は無理だ。ただ、薬の服用と、新しい刺激と親しい人間との交流で、ほとんど克服することができる。』
『薬って、市販の、ですか？』
『いんや、オレが処方する』
『『チェンジで/だ！』』
『なんでだー！！！』
私とランチアの揃った声に、シャマルは額に青筋を浮かべた。信用のない人にそんなの言われても、ちょっと。ねぇ。
『安心しな、これでも一旦受けた仕事は最後まで完璧にこなすのがポリシーなんでな』
そして一度愛した女も愛し抜くのがオレの信条、と付け加えたのは割愛しておく。
『分かりましたよ、それならお願いします』
『先生、もし骸に何かあったら許さないからな』
『お前過保護が拍車かかってっぞ』
シャマルが冷や汗をかきつつ、話を進める。
『もともとオレがかかってる不治の病の内、幻覚に耐性あんのと興奮抑制のがある、それのから薬作ってやるから、後で持ってけ。』
『先生……性病だったんですか』
『なんで性病限定だ。オレは666の不治の病にかかってんだよ。ま、全部が混ざると緩和してるから、死なねーんだけどな。ほとんど奇跡的なことなんだぜ』
『あそう』
『お嬢ちゃん、もうちょっとその態度どうにかならないか、ん？』
あまりにもドヤ顔でツラツラ喋るため、流すほかに考えがつかなかった。私は悪くないと思ってる。
『兎にも角にもなァ、お嬢ちゃんのを治すのは、大半が薬に頼ることになる。ただし、飲みすぎると逆に幻覚が見えたり、悪化を促すから気をつけてくれよ』
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作者名：杞憂 | 作成日時：2015年8月20日 22時
