【REBORN!】私が消える7回目 third ～骸成り代わり～ (ページ18)

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『…………』

そのあと、スクアーロが少し離れたところにある椅子へ腰掛けると変な沈黙が訪れた。
誰が話すでもなく、しかし何かを待つような、そんな静けさ。

きっと私が話すのを待ってるんだ。
そんなこと手に取るように分かるし、そもそも覚悟していたこと。

たとえこの話を聞いて、ランチアやスクアーロ達の態度が変わってしまっても、仕方ない。私はもう一度そう自分に言い聞かせて、口を開いた。

『…………じゃあ、話しますね』

まるで医者に病状を伝えるように、淡々と。
私は私のこれまでのことなんの気持ちも込めず話し続けた。

その声は、そこまで広くない白い部屋にやたら響いた。

『…………これが私の全てです』

話しの終わりにこう締めて、私は口を閉じた。
思っていたよりみんな微動だにせず私の話しを聞いてくれた。

どうせ私のことを化け物だと思っているくせに。
自嘲半分でそう悟りながら、私は天井のシミを見ていた。

『……』

『…………ランチア？』

その時だ。彼の様子がおかしいと気づいたのは。

覗き込むように顔を傾けようとした。
しかし覗き込むより先に、ランチアの大きな右手が私の頭へ置かれた。

『………すまない』

優しく撫でながら、表情の見えない横顔でランチアは言った。

『謝ることじゃないでしょう』

そもそもランチアはなにも悪くない、むしろ私の方が言うべき言葉だ。
けれどランチアは言うことをやめなかった。

『……すまないっ』

『…………』

『……すまない、骸』

その言葉を最後に誰もなにも話さなくなった。
私は思った。だって、だって

『もうどうにもならねぇだろ、そんなこと』

そう。どうにも……

『え？』
今私、心の声でちゃったか？

そう思い冷や汗が流れた。が、その声は私の声でなく、床の方から聞こえた。

Drシャマルがむくりと起き上がりながら、言い捨てる。

『今さら関係ないやつが謝ったってなぁ、どうにもなんねぇだろ』

ガシガシと頭をかく。
私はその姿を見て驚きが隠せなかった。

『起きてたんだ……….』

『…………』

スクアーロも同じように思っていたみたいで、目を丸くして黙り込んでいる。

シャマルはそんな視線も気にすることなく、立ち上がり、近くの椅子を見つけて腰掛けた。

『だいたいお前何かコイツにしたのか？もしくはコイツの病気ってやつを確実になす方法でも知ってたのか？』

『…………』