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3 五年三組 12月 ページ3

やってしまった!
次の授業の社会の教科書忘れた!

どうしよう…
授業の開始はもう鳴ってしまった
一ヶ月忘れ物無しで頑張ってきたのに!
冬休みまでは後ちょっとだったのに!

平野くんの前で忘れ物してしまった…

「…Aさん、教科書ないの?」
「……」

悔しくて涙が出そう

「大丈夫だから、一緒に見よ?」
「…ごめんなさい…」
「大丈夫、大丈夫。」

平野くんは教科書を
ちゃんと見える?って聞いてくれて
何度も 大丈夫 って言ってくれた

授業に集中できない
平野くんがいつもより近いのもあるけど、
ぁぁ、授業終わりの10分前…きた
これから忘れ物した人は後ろに立たされる

平野くんの前で恥ずかしい

自然と下を向いて教科書に添えていた手を固く握る

平野くんの手がポンポンと
私の手を励ますように
そっと撫でてくれた

肩に入っていた力が抜けた


何故かその授業の時に先生は忘れ物チェックはしてこなかった

平野くんの前で公開処刑されずに良かった

本当に、本当に良かった

その日の給食もご飯で良かった

教科書見せてくれた上にパンなら平野くんにまた迷惑かけるところだった

怖かった
すごくすごく

怖くなった

4 side紫耀→←2 side紫耀



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作者名:しろ | 作成日時:2021年11月25日 18時

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