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『 …きたや「 みっくん、って呼んでよ 」
『 みっ…くん 』
「 …ん、」
どうしてまた、その目をするの…?
記憶無い事、忘れてたんじゃないの…?
『 …帰りま、「 A 」
…私の名前を呼ぶ声は、
さっきまでの甘い声じゃない。
「 A、記憶…戻った、の?」
…調子に乗って言い過ぎた。
酔いが覚める…なんて、思わないじゃない。
「 …よかった…っ!!」
離れてたはずの身体は、
物凄い勢いでまたくっついた。
『 …くる、しい…って 』
「 ごめんな…っ、Aっ、辛い思いさせて…っ 」
みっくんの鼻をすする音が聞こえる。
A…
私の名前を何度も呼ぶみっくんは、
小さい子がお母さんに泣きついているみたいで。
良かった…そう優しく言ってくれる。
『 みっくん、嘘ついててごめんね…?
私…離れたく、なんか、なかった。
でも、藍華さん…が居る、から。
もう…私の事なんて好きじ「 な訳ないだろ…っ 」
みっくんの私を抱きしめる力がどんどん強くなる。
「 …俺、Aと付き合う前まで、
藍華に振られてもずっと諦められなくて…さ。
でも…Aに出会って、どんどん惹かれてって…
だから毎年俺の願いで藍華に会ってて貰ったけど、
もう大丈夫。俺も大切な人出来たから。
そう伝えてお別れするつもりだった… 」
ぽつりぽつりと話していくみっくんは、
少し身体が震えている。
「 …Aには、後でちゃんと言うつもりだった。
でも、藍華は不倫されたって泣いたんだ…
俺、ほっとけなくて…さ。
本当は…Aに誰と会ってたの?って聞かれた時、
答えれば良かったのに…俺もムキになって、
あんな強い言い方しちゃってさ…本当にごめん 」
みっくんは離れて、私の手を握る。
瞳には沢山の涙。
「 …その後もAが話すの待つって
言ってくれたのに…俺は…っ、
藤ヶ谷とAが居るところを見てイライラして、
逃げ出してさ…
でもすぐに後悔して…
向き合おう、そう思った時には、
俺のせいでAの記憶が無くなってた… 」
ごめんな、
そう言うみっくんはずっと自分を責めてる。
…ねえ、
私が記憶がない時もずっと…
こうやって自分の事、責めてたの…?
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月下香(プロフ) - clubwonderさん» コメントありがとうございます(^^) 最後は少し自分の中でも駆け足になってしまったかな、と思いましたが…完結できて良かったです!番外編書いた時には是非読んでくださると嬉しいです。 (2018年8月16日 5時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
clubwonder(プロフ) - 完結?お疲れ様です!ただ終わってしまったー…という寂しさが。番外編楽しみです!! (2018年8月16日 4時) (レス) id: 697db724dd (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» 頑張ります!ありがとう(^^) (2018年8月15日 23時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
cherry - 月下香さん» ありがとうございます!じゃ、今からタメにしまーす(笑)。更新頑張ってね!応援してるよん! (2018年8月12日 21時) (レス) id: 2a489f585b (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» cherryさん、コメントありがとうございます(^ ^)大好きって言ってもらえて光栄です!タメ口のお話、覚えていますよ!是非宜しくお願いしますっ (2018年8月12日 14時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月下香 | 作成日時:2018年8月1日 18時