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『 私…みっ、北山さんの事、
迎えに行きましょう…か?』
…うわ、何言ってるの、私。
咄嗟に出た言葉に自分でも驚く。
藤ヶ谷さんは、まじ?って本気にしちゃってるし。
北山とニカの家が結構離れてるから、
2人送るの辛いと思ってたんだよね…って。
…ああ、もうっ!
こうなったら…行っちゃえ!
『 …場所、どこですか?』
「 まじで平気?
夜遅いのに…本当に助かる、ありがとう 」
後ろから、携帯返せ〜〜なんて声が聞こえる。
「 場所は俺が送るから、
そこに来てもらえると助かる 」
その言葉で久しぶりのみっくんとの通話は切れた。
ほぼ藤ヶ谷さんとの会話だったけど、
それでも話せたことが凄く…嬉しかった。
『 …行かないとっ 』
みっくんには藍華さんが居る。
そして私は記憶が戻ってない。
それを胸で何度も唱える。
そして簡単な身支度を済ませ
家の近くにタクシーを呼んだ。
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「 Aちゃん、こっち!」
お店の前に行くと、
小声で私の名前を呼ぶ藤ヶ谷さんの声。
『 …2人は大丈夫ですか?』
「 ん〜、まあ明日は2人ともオフだし平気かな 」
おいでって通された場所は奥の個室。
入ると気持ちよさそうに寝ている二階堂さんと
…コクコクしてるみっくんの姿。
久しぶりに会えた…なんて少し嬉しくなる。
「 …北山な、最近元気無いんだよ。
俺らはいつもの雰囲気で居てあげるのが
1番だと思ってるからあえて何も言わないけど、
…でも、やっぱり心配なんだよね 」
藤ヶ谷さんを見ると、
あ、ごめん…って困った笑顔を向ける。
『 …そうなんですね 』
それしか言えない私。
…どうして?
藍華さんと仲良くやってるんじゃ、ないの?
…まだ、私の事、
いや…甘い期待は自分を苦しめる、だけ。
ニカ!起きろ!って二階堂さんを
揺する藤ヶ谷さんは、みっくんにはノータッチ。
…完全に私に任せる、って事なのかな。
「 あ…多分ね、電話をAちゃん掛けた時、
記憶が無くなる前の感じだったと思う。
…Aが電話出ない〜とか叫んでたし 」
ふふって笑った藤ヶ谷さんは、
その後真剣な顔で、北山を…頼みます、と言い
二階堂さんを連れて先に帰ってしまった。
…藤ヶ谷さんには記憶が戻った事がバレている、
そんな気がした。
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月下香(プロフ) - clubwonderさん» コメントありがとうございます(^^) 最後は少し自分の中でも駆け足になってしまったかな、と思いましたが…完結できて良かったです!番外編書いた時には是非読んでくださると嬉しいです。 (2018年8月16日 5時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
clubwonder(プロフ) - 完結?お疲れ様です!ただ終わってしまったー…という寂しさが。番外編楽しみです!! (2018年8月16日 4時) (レス) id: 697db724dd (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» 頑張ります!ありがとう(^^) (2018年8月15日 23時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
cherry - 月下香さん» ありがとうございます!じゃ、今からタメにしまーす(笑)。更新頑張ってね!応援してるよん! (2018年8月12日 21時) (レス) id: 2a489f585b (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» cherryさん、コメントありがとうございます(^ ^)大好きって言ってもらえて光栄です!タメ口のお話、覚えていますよ!是非宜しくお願いしますっ (2018年8月12日 14時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月下香 | 作成日時:2018年8月1日 18時