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「 でね、美味しいって言ってくれたの!
だから今度また行こうね!
あ…Aからしたら、また、じゃないかっ 」
記憶ないって難しいなって笑う北山さん。
北山さんはお話が上手で、
話していてとても面白い。
それに私の事を沢山教えてくれた。
私は本当にこんなに素敵なお友達が居たの?
失われた記憶の部分の私に少し感謝する。
『 是非連れてってください!』
「 んふ、もちろん 」
笑うと更に幼く見える顔。
可愛いなんて少し思ってしまった。
『 それにしても、私と北山さんは
結構仲良かったんですね…。何だか嬉しいですっ 』
「 …まあな 」
あ、また悲しそうな顔をした。
彼は多分気がついてない。
でも不意に悲しい笑顔をする。
『 …あ、そうだ!あの、北山さん。
もしかして、これ、北山さんのですか?』
クローゼットのしまっておいたスウェットを
ベッドルームから持ってくる。
『 私、以前に付き合ってた彼の物は
もうこの家にない筈だから、
違う誰かのだと思うんですけど…、
北山さんとこんなに仲良しなら
お家にあってもおかしくないかなって 』
渡すと、彼は少し気まづそうに笑って、
北山さんは頭を掻いた。
「 ん、これ俺のだわ 」
『 あ、そうだったんですね!
私が誰かと付き合ってたのかと
思っちゃいましたよ〜 』
「 …ごめんごめん 」
あ、またあの笑顔だ。
彼は何かを我慢してるのか、辛そうな顔をする。
『 …北山さん?』
俯く彼を覗くように見ると、
また初めて会った時と同じ、
ひどく揺れている瞳が私を捕らえる。
『 きたやっ「 ごめん…少しだけ 」
心配になって大丈夫ですか?って聞こうとしたら、
北山さんは急に震える手で私を包み込んだ。
『 北山さん…?』
何も嫌だと思わない、
むしろ懐かしいと感じる、
…どうして?
私も無意識に北山さんをギュって抱きしめていた。
「 …A?」
『 …なんか分からないけど、
北山さんと居ると…苦しくなるんです。
どうして…苦しくなるのか、分からないけど… 』
「 そっか… 」
そっと離れた北山さんは
さっきとは少し違った笑顔で
無理するなって私の頭を優しく撫でてくれた。
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甘々のいちごみるく【2】も
宜しくお願い致します( ; ; )
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月下香(プロフ) - clubwonderさん» コメントありがとうございます(^^) 最後は少し自分の中でも駆け足になってしまったかな、と思いましたが…完結できて良かったです!番外編書いた時には是非読んでくださると嬉しいです。 (2018年8月16日 5時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
clubwonder(プロフ) - 完結?お疲れ様です!ただ終わってしまったー…という寂しさが。番外編楽しみです!! (2018年8月16日 4時) (レス) id: 697db724dd (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» 頑張ります!ありがとう(^^) (2018年8月15日 23時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
cherry - 月下香さん» ありがとうございます!じゃ、今からタメにしまーす(笑)。更新頑張ってね!応援してるよん! (2018年8月12日 21時) (レス) id: 2a489f585b (このIDを非表示/違反報告)
月下香(プロフ) - cherryさん» cherryさん、コメントありがとうございます(^ ^)大好きって言ってもらえて光栄です!タメ口のお話、覚えていますよ!是非宜しくお願いしますっ (2018年8月12日 14時) (レス) id: d026112355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月下香 | 作成日時:2018年8月1日 18時