【無題】07 (ページ47)

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タバコを吸うイメージが全然ないけど
彼女もあの空気に少し疲れているようで
俺はどこか安心した。

｢みんなすごく積極的だよね｣

｢ふふ、そうですね。皆さん素敵ですから｣

そう言って笑うAちゃん。

よく見れば素朴で可愛い顔立ち。
俺の周りにはいないタイプの子だ。

｢･･････｣

｢･･････｣

特に話すわけでもなく、半分を吸いきった頃
Aちゃんが2本目に火をつけた。

｢戻らなくていいの？｣

｢多分今頃、連絡先交換してますよね？
私、社交辞令で連絡先交換するって
あまりしたくなくて。｣

でも断ってその場の雰囲気悪くするのもいやだし。
そう言ってAちゃんは苦笑した。

思ってたよりハッキリした性格。
見た目は人に流されそうなのに。

あ、こんなこと思っちゃ失礼か。

｢そうなんだ。
いや、実は俺もそろそろだろうなって思って
抜けてきたんだよね。｣

｢そうなんですか？
みんな可愛いし美人だから
引く手数多だと思ってた･･･｣

｢俺だって社交辞令で連絡先交換するのは
避けたいもの。｣

これは嘘。
わりと交換しちゃう。

仕事柄、ね。

でも交換したきり連絡しないし
ひどい時はその後すぐに消したりする。

俺酷いな、ほんとに。

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