キミに解かされる心 01(乙) ページ21
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(あー・・・・・・)
このゲーム、すごく面白いんだけど・・・
なんと言うか精神が蝕まれますね。
面白いんだけどね。
「ふぅ・・・」
終わったあとのなんとも言えない感情。
椅子から立ち上がってベランダに出る。
ポケットに手を突っ込んでタバコを取り出し一服。
「はぁ〜・・・・・・・・・」
夜の風に煙が漂って消えていく。
「おついちさん、お疲れ様」
顔を覗き込むように現れたAが
はい、とコーヒーを差し出す。
「ありがとう」
コーヒーを受け取って
隣に並ぶAの横顔を覗き見。
取り立ててすごく美人でも
アイドルみたいに可愛い訳じゃないけど
人懐っこい表情をとか
愛らしい顔立ちにほっこりする。
「なんかお疲れ?」
首を傾げながら笑うAが手を伸ばして
俺の頭を撫でる。
「面白いゲームなんだけどね、
結構精神面に訴えるような内容でさ」
「そうなんだ?すごいゲームだね。
じゃあ今日はお風呂入ってのんびりしよ?」
ふふ、と小さな笑み。
子供をあやす様に撫でる手で頬を撫でられる。
その手を取って頬擦り。
「どうしたの、おついちさん」
「はぁ〜Aってほんと癒し。
撫で撫でされるだけでなんでこんなに癒される訳?」
俺の言葉にますます可笑しそうにするAに
一歩近づいておでこをくっつけた。
「A、今日はいっぱい癒して?」
「甘えんぼうだなぁ、いいよ」
軽く唇が触れてすぐに離れた。
少しだけ頬を赤くしたAの笑みが
蝕まれた精神を解かしてくれる。
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時