こんな兄ですが 01(兄) ページ32
ｰｰｰｰ
｢･･････｣
さっきからスマホ見たり顔上げたり
落ち着きのない兄者。
その理由は･･･
｢兄者さーん、お待たせしました！｣
校門からでてきたA。
ついこの間、兄者の彼女になった子。
｢別に待ってねえから。そんなに急ぐなよ｣
｢いえいえ、兄者さんに早く会いたかったんですよ｣
｢何言ってんだよ。ほら、行くぞ｣
｢はーい！｣
｢･･････｣
何が別に待ってない、だ。
すごい待ってたじゃん。
俺知ってんだからね。
数分おきにスマホ見たり顔上げたりして
Aがいつ来るか見てたの。
それにAに早く会いたかったって言われて
顔にやけてるでしょ。
口元緩んでるから！
｢弟者くーん！行くよー｣
｢オッケー！今行く｣
｢･･･たく。なんでお前がいるんだよ｣
はいはい、お邪魔ですみませんね。
｢たまたま時間が一緒だったんだよ｣
何が楽しくて実兄のデレてる姿
見なきゃいけないんだよ。
｢兄者さん、
最近できたカフェのピザがね美味しいんだって。
カフェだけどあなどれないって友達が言ってた！｣
｢なに、行きたいの？｣
｢はい！！｣
｢しょうがねえなぁ、今度一緒に行ってやるよ。
A、今週空いてる？｣
｢･････････｣
行ってやるよ、じゃなくて行きたいんでしょ！
今週なんてすぐじゃん！
ニコニコしながらAの頭撫でて･･･。
｢もー･･･｣
｢なんだよ｣
｢どうしたの｣
仲良くハモっちゃってもう･･･
｢なんでもないよ！｣
もう絶対一緒に帰んない！
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作者名：そすんさー | 作成日時：2018年12月8日 6時
