雨の日【としみつside】 ページ24
と「あー、めっちゃ雨やん」
近所のコンビニで買い物を済ませて店を出ると、いつの間にか降っていた雨が大きな水溜まりをいくつも作っていた。
これは傘持ってきて正解だったわ。
雨の中を走っていくサラリーマンを横目に、少し勝ち誇った気分になる。
傘を差して道路を渡ろうと１歩踏み出したとき目に飛び込んできたのは、ずぶ濡れになりながら自転車を押す、見るからに異様な女子高生。
スカートに似合わない短髪、何が入っているのか大きく膨らんだリュック。
75%Aやん。
と「なんだ？おまえ」
後ろから声をかけると、その子は肩をびくっとさせて勢いよく振り向いた。
…やっぱAだった
「…それはこっちのセリフですー！」
と「…なんで濡れてんの？バカなの？」
「レインコート学校にわすれた」
と「やっぱバカだったわ。…おい、入れ。」
「お、まじ？ありがと！」
ありがてぇ、ってふにゃっと笑いながら傘に入るA。
濡れているせいか、いつものAとは少し雰囲気が違っている。
可愛い。とりあえず可愛い。
そんなことを考えている自分が急に恥ずかしくなって、急いで話題を振った。
と「セーター着てて良かったな」
「？なんで？」
と「着てなかったら下着透けてた」
「うわ！ベースケ！！！」
と「男の本能だわ」
「真顔で言わんといて笑」
と「ベースケじゃねぇわ！」
「いっひゃひゃひゃひゃひゃ」
笑うAの頬をつねる。
うわぁ、こいつバカつめてぇ。
と「風呂入ってけ、風邪引く。」
ここからAの家までは徒歩でおよそ20分。
20分もこの雨に曝されると、今まで風邪引いたことないアホでもさすがに風邪は引くだろう。
「大丈夫、余裕で風邪引かん」
と「貴様に拒否権はない。ほら、自転車貸してみ。あ、この傘持ってて。」
「…では、お言葉に甘えて。」
自分の傘を渡してAの自転車を押す。
…家着いたらとりあえずこいつを風呂に入れて、
瞼が腫れてた訳をゆっくり聞かせてもらおうじゃねぇか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 575人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むめ(プロフ) - あさん» 注意の部分に書いたように、作者全然関西人なんです...(´ε｀；)三河弁難しいですね、あまり下手な使い方しないように努力します...！(´･×･`) (2018年7月16日 0時) (
レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 訛り方が全然違ってて関西っぽい？岐阜っぽい？ですね。わざとかもしれませんが…。 (2018年7月13日 4時) (レス) id: 18ab252ba3 (このIDを非表示/違反報告)
むめ(プロフ) - TO_YUI さん» いつもありがとうございます(；▽；) 是非お願いします！！ (2017年12月3日 12時) (レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
TO_YUI - すみませんっ！名前替えました(((・・;)またリクエストをお願いしたいです(*^^*) (2017年12月3日 10時) (レス) id: 454602847c (このIDを非表示/違反報告)
TO_YUI - はじめまして＼(^o^)／楽しく読ませてもらってますっ！リクエストお願いしたいです！ (2017年12月3日 10時) (レス) id: 454602847c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むめ | 作成日時：2017年10月16日 1時
